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第163話「2020年度東京・神奈川私立中学校入試速報(10)」

2020年4月8日

神奈川の共学校①

・慶應義塾湘南藤沢(藤沢市)
1990年に湘南藤沢キャンパスがオープンし1992年に中等部・高等部が開校しました。広大なキャンパスには大学の総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部が同居しています。2019年には慶應義塾横浜初等部(横浜市青葉区)の1期生が本校に進学してきました。慶應義塾横浜初等部の生徒は慶應義塾普通部や慶應義塾中等部には進学できないので全員が本校に進学します。そのため中等部の定員は増員されましたが、外部募集の定員は120→100名(内帰国生30名)と減員されました。
また2019年入試より選択で3科入試(国算英)が新設されましたが、英語の出題レベルの高さは大きな話題になりました。合格者の英語力は英検で言えば準1級~2級レベルで、準2級レベルでの合格は困難だったようです。入試は2段階選抜で1次の筆記試験合格者が2次試験(面接・体育)を受けて最終の合格者が決まります。2019年入試の一般入試の1次の応募者は定員減のために男子332→231名と30%減、女子は360→210名と42%減と通常この学校ではあり得ないような大幅な減少になりました。2020年入試は前年の反動で1次の応募者が男子で231→260名と13%増、女子は210→286名と36%増でした。受験者数、合格者数は1次・2次ともに未公表なので倍率などは不明です。なお昨年は繰り上げ合格者が20名ほど出ましたが、今年は数名だったようです。
・中央大学付属横浜(横浜市都筑区)
1908年(明治41年)に設立された夜学の横浜女子商業補習学校を前身とする横浜山手女子中高(横浜市中区)が2009年に中央大学の系属法人となり2010年に中央大学と法人合併し現校名に変更。2012年には共学化し、2013年に現校地(横浜市都筑区)に移転しました。中央大学の付属校ですが併設大の推薦進学率は70%程度で他は東大や早慶等の他大学進学です。入試は定員が各80名の2/1の1回と2/2午後の2回でどちらも4科入試で、定員は男女別ではなく、合否判定は男女合わせた判定です。高校からの外部募集の定員は100名です。2020年入試の応募者は1回が565→512名と9%減、2回は1088→960名と12%減でした。倍率は1回が3.3→2.8倍、2回も3.3→3.0倍と低下しています。合格最低点は1回が309/500、2回は299/500でした。
・法政大学第二(川崎市中原区)
法政大学第二1939年(昭和14年)に現在地で開校しました。1986年に中学校が開校、2016年に新校舎が竣工し、2017年には共学化され大人気となりました。中学校の募集定員は210名で、高校の外部募集の定員は395名です。入試は1/12の帰国入試と2/2の1回と2/4の2回の一般入試で両方とも4科の午前入試です。定員は男女別で1回が男子90名、女子40名で計130名、2回は男子50名、女子30名で計80名です。2020年入試は1回の男子が689→684名と微減、女子は446→525名と18%増、2回は男子が596→502名と16%の大幅減、女子は402→424名と5%増でした。倍率は1回の男子が4.2→4.0倍とやや低下、女子が5.3→6.7倍と上昇、2回は男子が8.1→6.1倍、女子も8.0→6.9倍と低下しています。合格最低点は1回の男子が231/350、女子は244/350、2回の男子が251/350、女子は262/350名とどちらも定員が少ない女子の方が高くなっています。なお2/4の2回男子の応募者の大幅減は東京の世田谷学園との競合によるものでしょうか。
・日本大学(横浜市港北区)
日本大学1930年に現在地(横浜市港北区三ノ輪町)で日本大学の4番目の付属校(旧制日本大学第四中学校)として開校しました。戦後日大第一から日大第三までが日大から独立して特別付属となったために、本校は直系の付属のトップとなり、校名から第四が取れて、単に日本大学中高となりました。最寄り駅により日大日吉と通称されています。1999年に中学校が共学化、2002年には高校が共学化しています。他大学進学を強力に推進しており、2011年に高校に特進クラス、2016年には中学にGLコース(グローバルリーダーズコース)とNS(Nスタンダードコース)を設置しています。2019年の大学合格実績は一橋大1名、東工大1名、北大1名、筑波大1名、横浜国立大3名、横浜市立大6名のほか、早慶上智40名、GMARCH154などの他大学実績を挙げています。中学校の募集定員は200名、高校からの外部募集の定員は250名です。中学の入試は4回で、2/1のA1が4科入試、2/1午後のA2が2科入試または適性検査型入試、2/2午後のBは2科入試、2/5のCは4科入試です。学校改革とその結果の大学実績の向上によって高い評価を得ているようで、
2020年入試の応募者はA1が325→359名と10%増、A2は601→827名と38%の大幅増、Bは520→654名と26%増、Cは500→573名と15%増とすべての回で大きく増えています。倍率はA1が2.6→4.8倍、A2は1.6→3.4倍、Bは4.4→9.2倍、Cは10.0→12.7倍と4回とも大きく上昇し厳しい入試になっています。
・日本大学藤沢(藤沢市)
1949年(昭和24年)に現在地で日本大学農林高校として開校しました。翌1950年には普通科の日本大学藤沢高校となっています。2009年に中学校が開校しました。日大系列の学校では最も新しい中学校です。神奈川では2校目、湘南地区では初めての日大付属校です。2019年の大学合格実績は卒業生461名で国公立大21名、早慶上理33名、GMARCH145名、併設の日大には382名でした。中学校の募集定員は120名、高校の外部からの募集定員は360名です。中学校の入試は2/1と2/4の2回でどちらも4科入試、定員は男女半々で合否判定は男女別です。2020年入試の応募者は1回の男子が142→141名と1名減、女子は92→90名と2名減、2回の男子が167→232名と39%の大幅増、女子は132→123名と7%減でした。倍率は1回の男子が2.3→2.9倍と上昇、女子は1.8→1.6倍とやや低下、2回は4.7→4.6倍とわずかに低下、女子は3.1→2.5倍と低下しています。合格最低点は非公表です。2015年には併設の日本大学藤沢小学校が開校し、1期生が2021年には中学校に進学してくるので、2021年入試の外部からの募集定員は減員されるはずです。
・神奈川大学附属(横浜市緑区)
1985年(昭和60年)に現在地(緑区中山台村町)の丘陵に広がる広大な敷地に男子の中高として開校し、1990年には共学化しています。開校当初は付属色が強い学校でしたが、2000年ごろから進学校色が強くなってきました。2019年の大学合格実績は卒業生202名で、神奈川大合格者は53名ですが実際に進学したのは12名(6%)です。主な他大学実績は2018年の東大は2名でしたが2019年は0名、しかし国公立大は59→66名と増え、旧帝大クラスも京大1名、一橋大2名、東工大3名、北大5名など11→15名と増えています。難関私大は早慶上智が104名、GMARCHは243名と中堅上位としてはトップクラスの実績です。中学校の募集定員は200名で、高校からの募集のない完全中高一貫校です。入試は2/2のA日程、2/3のB日程、2/5のC日程の3回で、全て午前の4科入試です(ただしC日程は国算と理社の満点と時間が異なります)。共学化以来男女共修の立場に立ち、ジェンダーフリーを厳格に守っているため定員は男女合わせた定員で合否判定は男女同一基準です。2020年入試の応募者はAが805→737名と8%減、Bは653→533名と18%の大幅減、Cは570→508名と11%減でした。3回の合計では2028→1778名と12%減です。倍率はAが2.2→2.0倍、Bは4.4→3.3倍、Cは15.2→7.5倍とB、Cはかなりの低下です。合格最低点はAが243/400、Bは245/400、Cは164/300でした。
・東海大学付属相模(相模原市南区)
東海大学付属相模1963年(昭和38年)に現在地で高校が開校、1980年(昭和55年)に中等部が開校しました。開校当初より共学校です。中堅私大、女子大の付属校の多くが他大学進学にシフトしている中で東海大系の付属校は中高大一貫教育を謳っており多くの生徒が併設大に進学しています。2019年の本校の東海大進学率は83%でした。中等部の募集定員は120名、高校からの外部募集の定員は440名です。入試はすべて午前の3回で、2/1のAが2科・4科選択入試、2/3のBは2科・3科(国理社または算理社)選択入試、2/4のCは4科入試です。定員は男女合わせた定員で合否判定は男女同一基準です。2020年入試の応募者はAが210→254名と21%増、Bは235→279名と19%増、Cは228→280名と23%増と3回すべての入試で大幅な増加です。倍率もAが1.4→1.9倍、Bは1.8→3.9倍と大幅上昇、Cも1.8→7.2倍と急上昇で厳しい入試となりました。この数年間応募者減とレベルの低下が続きましたが、今年の入試で入試状況が大きく回復しています。
・関東学院(横浜市南区)
1884年(明治17年)に横浜山手で設立された横浜バプテスト神学校が前身のプロテスタント系ミッション校です。1949年に現在地(横浜市南区三春台)に移転。中学校の募集定員は200名で高校からの外部募集の定員は10名です。中学入試は一般入試の一期が2/1のA、2/1午後のB、2/3のCと2/6の二期の4回です。一期Aが4科、Bが2科、Cは4科、2期は作文・漢字・計算と面接による選考です。2020年入試の応募者は、一期Aが264→230名と13%減、Bは495→491名と4名減、Cは455→476名と5%増、二期は325→330名と2%増です。応募者数は前年とほぼ同数ですが、欠席者が減って実受験者は1086→1195名と10%増でした。特に女子の増加が目立ちます。倍率は一期の1回~3回で合格者を絞ったために一期のAが2.0→2.4倍、Bは2.0→3.0倍、Cは2.7→4.0倍と上昇、二期は8.6→5.0倍と下がっています。合格最低点は一期Aが163/320、Bが131/200、Cは184/320、二期は200/320でした。近年は東京方面や湘南地区、県央地区からの受験生も増えているとのことです。
・桐光学園(川崎市麻生区)
桐光学園1978年(昭和53年)に高校が開校、1982年には中学が開校し、1991年に女子部が開設されました。東京都と神奈川県の都県境にあるため東京の多摩地区南部、世田谷方面、神奈川北部、相模原、県央方面など各方面からの受験生が集まっています。中学の募集は男子部が200名、女子部が120名で、高校の外部募集の定員は180名です。中学は併設小学校からの内部進学者を合わせて1学年は380~400名前後です。入試は4回で1回、2回、3回Aは4科入試、3回Bは英語資格(英検3級程度以上)またはT&M(コンクールなどでの実績)の有資格者を対象とする2科入試です。2020年入試の応募者は大幅に増加しました。4回の入試の合計で男子は1181→1331名と13%増、女子は471→535名と14%増でした。倍率は1回の男子が2.6→3.2倍、女子は1.3→1.7倍、2回の男子は2.7→3.0倍、女子は1.5→1.6倍、3回Aの男子は3.3→3.6倍、女子は1.5→1.9倍、3回Bの男子は2.4→2.1倍、女子は1.5→1.9倍でした。3回Bの男子以外は全て倍率が上昇しています。

(つづく)


〔次回予告〕2020年度東京・神奈川私立中学校入試速報(11)

次回は神奈川の共学校(その2)です。

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