コラム「そうだったのか!中学入試」
トップページ > コラム「そうだったのか!中学入試」 > 第140話「2019年中学入試速報・第8弾 ―― 東京・神奈川私立共学校(1)―― 」

第140話 「2019年中学入試速報・第8弾 ―― 東京・神奈川私立共学校(1)―― 」

2019年3月25日

今回は前回の東京・神奈川の女子校に続き、東京・神奈川の共学校の2019年入試速報をお伝えします。共学校は学校数が多いので2回に分けてお伝えしていきます。

なお学校名の後の数字は応募者数の2018→2019年推移、()内は前年比(%)、倍率の2018→2019年推移です。倍率は受験者数/合格者数による実倍率で、合格者は正規合格者で繰り上げ合格者を含めずに算出しています。Mは男子、Fは女子です。


1.東京

戦前に設立された学校は公私を問わず男女別学でしたから、男女御三家など創立100年を超えるような伝統的な進学校はほとんどが男女別学です。東京の公立は戦後共学校になり、私立でも戦後に設立された学校の多くは共学校としてスタートしています。伝統校の多くは23区内にあるため23区内には別学校が多く、多摩地区には戦後設立された学校が多いため共学校が主力です。

しかし中堅レベルの進学校の多くがここ20数年で共学化されているのはご承知の通りです。また大学付属校では早慶大、MARCH大などの主要大学のほか、日大や東海大などの中堅大学の付属も女子大付属を除きほとんどが共学校になりました。

2019年4月からは西東京市の武蔵野女子学院が中高同時に共学化し校名も武蔵野大中高と変更されます。 また事実上の新設校として調布市にドルトン東京学園が開校しました。全国に予備校・塾によって設立された学校は土佐塾中高など何校かありますが、この学校は河合塾が目黒区にあった高校単独の男子校東京学園高校を引き継いで、共学の完全中高一貫校として開校したものです。


(1)大学付属校

しばらく有名大学付属校の応募者減少が続きましたが、2015年あたりから応募者数を回復する学校が増えています。2019年も応募者が増加した付属校が多いのですが、すべての付属校の応募者が増えているわけではなく、また男女で志望動向が異なり、増えているのは主に女子で、男子の応募者は減っている学校もあります。

まず早慶大系列の共学校を見ていきます。

慶應義塾中等部 1次 M 1,016→991名(98%) 2.5→2.5倍
1次 F 492→511名(106%) 2.9→2.9倍
2次 M 260→271名(104%) 1.7→1.8倍
2次 F 126→122名(95%) 2.1→2.3倍
*2次の応募者数は1次合格者のうち実際に受験した人数
早稲田実業学校 M 372→442名(119%) 3.5→4.1倍
F 211→245名(116%) 3.6→4.1倍

慶應義塾中等部(港区)は共学校ですが男子の定員が140名、女子の定員が50名と男女の定員が大きく異なり女子は倍率が高くなり厳しい入試になります。また1次と2次は入試回数ではなく2段階選抜です。2018年入試では男女とも大きく応募者が増えましたが、2019年入試では男子が微減、女子は前年の17%増に続き6%の増加です。女子の応募者増は慶應湘南藤沢の170→70名と大幅な定員減(帰国入試の定員は30名で変わらず)の影響も相当にあったものと思われます。男子は横浜の慶応普通部(男子校)があるので分散したのでしょう。

2次の欠席者は男子が83名、女子は7名と男子の方が圧倒的に多くなっています。男子は開成・麻布などの進学校を選ぶ受験生が多いのでしょう。帰国入試の応募者は男子110名、女子88名でした。補欠が男子36名、女子31名出ていますが繰り上げ人数は非公表です。


早稲田実業
早稲田実業(国分寺市)は直系の付属校である早稲田大学高等学院とは異なり、別法人の系属校です。以前は早稲田大学への推薦入学枠に制限がありましたが、現在は早稲田大学へはほぼ全員が進学しています(2018年は卒業生417名中98%の408名が早稲田大へ進学)

近年の付属校人気の代表のような学校で、2017年の男子が2名減だった以外、2016年以降男女ともに応募者の増加が続いており2019年も応募者は男子19%増で女子は16%増と大きく増加し倍率も大きく上昇しています。女子の定員が男子の半分以下なので合格最低点は女子の方がかなり高くなっています。男子が179/300点(60%)、女子は198/300点(66%)です。

なお2019年入試より合格発表が2/2から2/3の13:00に変更になりました。昨年までは2/2の結果を見てから2/3の受験校を決めることができましたが、今年からそれができなくなりました。



次にMARCH系の共学校を見ていきます。

明治大学付明治 1回 M 418→421名(101%) 2.6→3.0倍
1回 F 367→303名(83%) 6.1→4.3倍
2回 M 379→412名(109%) 5.2→5.3倍
2回 F 406→319名(79%) 6.5→4.3倍
明大中野八王子 A1 M 245→227名(93%) 4.4→4.0倍
A1 F 180→200名(111%) 3.3→3.7倍
A2 M 286→275名(96%) 5.7→5.2倍
A2 F 186→244名(131%) 4.9→5.6倍
B M 180→181名(101%) 14.5→10.6倍
B F 158→185名(117%) 13.7→11.8倍
青山学院 M 404→465名(115%) 3.1→3.3倍
F 529→629名(119%) 4.7→5.4倍
中央大学付 1回 M 222→222名(100%) 2.8→3.1倍
1回 F 243→266名(109%) 3.4→4.2倍
2回 M 288→283名 (98%) 5.1→4.0倍
2回 F 350→387名(111%) 6.7→7.2倍
法政大学 1回 MF 327→324名(99%) 3.9→.3.8倍
2回 MF 589→595名(101%) 5.0→5.1倍
3回 MF 649→626名(101%) 6.7→8.3倍

明大明治(調布市)は明治大学直系の付属校で大学の人気の高さもあり応募者はここ数年男女ともに増え続けています。しかし2019年入試では他の付属校とは逆に男子1回が微増、2回は9%増ですが、女子は1回が17%減、2回は21%減と大きく減少しています。女子は昨年の高倍率から敬遠されたようです。

例年は女子の合格最低点が男子より15点前後高いのですが、今年は下記のように男子とほぼ同じ点になっていることから女子の難易度はかなり下がったと考えられます。合格最低点は1回の男子が201/350点(57%)、女子は204/350点(58%)2回の男子は210/350点(60%)、女子は209/350点(60%)でした。


明大中野八王子(八王子市)は明治大学とは別法人(中野学園)の付属校で、7万坪の広大な敷地は大きな魅力です。2018年の明治大学推薦入学は卒業生309名中258名(83%)、他大学が32名(10%)です。なお国公立大学受験者には併願制度があります。

2017年入試で2/5午後に4科総合型入試のB方式を新設し437名の応募者を集めました。合格者を22名しか出さなかったため13.7倍という高倍率になり、さすがに2018年入試では敬遠されて427→338名と相当な減少です。2019年入試では大学付属校一般の傾向同様に男子の応募者は減少または横ばい、女子は増加傾向がはっきりと見られます。A1・A2の併願校は同じ明大系の明大明治、明大中野のほか中大附、立教池袋、立教新座、法政大などやはりMARCH大の付属校がメインですが、Bは公立一貫校との併願者もいるようです。合格最低点はA1の男子198/300点(66%)、女子196/300点(65%)、A2は男子166/300点(55%)、女子170/300点(57%)、Bは男女ともに51/120点(43%)でした。


青山学院(渋谷区)はプロテスタント系ミッション校の中で最も知名度の高い学校です。中等部の新校舎は教科センター方式で2019年9月にすべて完成予定です。(高等部はすでに完成)2017年の応募者は男子が360→360名と前年同数ですが、女子は465→497名と7%増でした。 さらに2018年、2019年と男女ともに増加が続いています。男子は404→465名と15%増、女子は529→629名と19%の大幅増で、人気上昇ぶりがうかがえます。

以前から女子のレベルが高いことで知られていますが、合格最低点は男子182/300点(61%)、女子202/300点(67%)と女子の方が20点も高くなっています。補欠は男女各10名ずつ発表されていますが、繰り上げ人数は非公表です。辞退者が多いと2次補欠が出ることがあります。


中央大学附
中央大学附(小金井市)は中学校開校10年目の新しい学校です。2019年入試より12月に帰国生入試を新設しています。応募者35名で合格者は10名でした。一般入試は2018年入試で1回・2回とも応募者が増えていましたが、2019年は説明会参加者が過去最高で、本番入試も1回・2回とも増えています。特に女子の増加が目立ち、男子は前年並みか微減です。

併願校には変化がありませんでしたが、昨年まで併願校に進学し本校を辞退していた合格者が、逆に併願校を辞退して本校に入学するケースが目立ちました。つまり志望順位が上がってきたと言うことです。合格最低点は320点満点で1回の男子が189/320点(59%)、女子は190/320点(59%)、2回の男子が201/320点(63%)、女子は208/320点(65%)でした。


法政大学(三鷹市)は2007年に吉祥寺から旧東京女子大学の牟礼キャンパスに移転、同時に男子校から共学化し、校名も法政大学一中高から法政大学中高に変わりました。元は男子校ですが共学化以来牟礼キャンパスの雰囲気のせいか女子の人気が高く、在籍生徒数も男子と女子が5:6で女子が多くなっています。2018年の応募総数は大学付属校人気で1319→1565名と19%の大幅増でした。男女別に見ると男子の応募者は3回計で14%増、女子は23%の大幅増でした。学校としては男子受験生を増やしたいようで関係方面に働きかけていましたが、これが効きすぎたのか2019年入試の応募総数は1565→1545名と微減、男女別では男子が670→895名34%の大幅増に対し女子は895→650名と27%の大幅減です。女子の応募者減少は男子に比べて合格最低点や倍率が非常に高く、あまりにも厳しいと思われたためでしょうか。

主な併願校は男女ともに同系列の法政大学第二をはじめ、中大附、明大中野八王子、日大第二、明治学院などの大学付属校が多くなっています。合格最低点は1回男子が362/500点(72%)、女子は383/500点(77%)、2回男子が354/500点(71%)、女子は368/500点(74%)3回男子は363/500点(73%)、女子は383/500点(77%)でした。なお繰り上げ合格は1回の女子6名、 3回の男子1名で計7名でした。


成蹊 一般1回 M 157→191名(122%) 2.1→2.7倍
一般1回 F 122→156名(128%) 2.3→2.9倍
一般2回 M 255→314名(123%) 3.6→4.0倍
一般2回 F 263→287名(109%) 4.8→4.9倍
成城学園 1回 M 151→234名(155%) 2.3→3.4倍
1回 F 185→246名(133%) 3.1→4.6倍
2回 M 219→325名(148%) 3.1→8.2倍
2回 F 257→329名(128%) 5.0→7.5倍

成蹊(武蔵野市)は併設の成蹊大への内部進学は25%前後で他は国公立大、難関私大、医学部などの医療系大などへ進学しています。2019年の応募者は1・2回とも男女ともに相当に増加し倍率も上昇しています。


成城学園(世田谷区)は2016年に中高一体型の新校舎が完成しました。またハード面のみならずソフト面でも教員組織の中高一体化や、高2からの他大学進学コースやカリキュラムの整備などの大きな改革が行われています。以前は典型的な付属校で女子に人気の高い学校でしたが、学校の教育方針が変わって応募者の動向も変わってきているのか、2019年入試の応募総数は男女とも増えていますが、男子は2回計で51%増の559名、女子は30%増の575名と男子の増加率の方が大きくなり、男女の応募者数も接近してきています。また受験者数が大きく増えているのに合格者を減らし倍率が急上昇。特に2回の倍率は男子が8.2倍、女子は7.5倍という高倍率となりました。

なお2月の一般入試と同じ日程で行っていた帰国入試を1/9に移動し、応募者が7→40名と激増、合格者も6→26名と大きく増えました。合格最低点は1回男子が197/300点(66%)、女子は203/300点(68%)、2回男子が213/300点(71%)、女子は220/300点(73%)でした。 繰り上げ合格は出ていないようです。


(2)進学校

東京のトップクラスの進学校は男女御三家などほとんどが別学校です。ここで共学の進学校系上位校を見ていきますが、併設大学があっても実質的に他大学進学が主流になっている学校を含めて見ていきます。

渋谷教育学園渋谷 1回 M 178→178名(100%) 3.5→3.3倍
1回 F 264→285名(108%) 3.5→3.9倍
2回 M 416→428名(103%) 2.4→2.5倍
2回 F 341→368名(108%) 4.6→5.1倍
3回 M 386→393名(102%) 6.9→8.1倍
3回 F 361→362名(100%) 11.3→12.3倍
国学院久我山 1回 M 194→173名(81%) 3.1→3.2倍
1回 F 70→79名(113%) 2.1→2.3倍
ST1回 M 519→421名(81%) 2.4→2.4倍
ST1回 F 323→272名(84%) 2.0→1.9倍
2回 M 385→321名(93%) 2.7→2.3倍
2回 F 187→200名(103%) 2.6→3.0倍
ST2回 M 316→280名(89%) 5.9→5.9倍
ST2回 F 178→174名(98%) 3.3→4.1倍
3回 M 259→259名(100%) 4.8→6.0倍
3回 F 155→141名(91%) 5.1→3.3倍
広尾学園 1回 MF 520→471名(91%) 5.8→5.3倍
2回 MF 688→680名(99%) 3.9→3.7倍
インター2回 MF 359→299名(83%) 4.1→3.8倍
IS MF 691→707名(102%) 4.7→4.5倍
※ISは医学進学・サイエンス
インターAG MF 87→89名(102%)  
3回 MF 754→712名(94%) 8.6→9.7倍
インター3回 MF 312→272名(90%) 5.0→7.3倍

渋谷教育学園渋谷
渋谷教育学園渋谷(渋谷区)の2018年の大学合格実績(現浪計)は卒業生206名で東大25名、京大5名、東工大5名、一橋大11名など国公立大計が97名、早慶上理212名、医学部医学科は国公立10名、私大38名、計48名です。また海外大学合格者もコロンビア大学、プリンストン大学、スタンフォード大学、イェール大学など41名と非常に多くなっています。

2018年入試の応募者は1回が男女とも微減、2回は男子が前年並み、女子が減、3回は男子が増、女子が前年並みでした。2019年入試の応募者は1回の男子が前年同数だった以外は全て増えています。なお男子は開成・麻布・筑波大駒場など最難関校との併願者が多いのですが、女子は男子と異なり第一志望者が非常に多いようです。また帰国生入試ではトップ層が集まり非常に高いレベルの選抜となりますが、2019年は定員12名に対し応募者262名、受験252名、合格者は58名でした。

合格最低点は300点満点で、1回男子188/300点(63%)、女子は199/300点(66%)、2回男子187/300点(62%)、女子は193/300点(64%)、3回男子215/300点(72%)、女子は214/300点(71%)と珍しく3回は男子が1点高くなっています。


国学院久我山(杉並区)は男女別学の学校で、95%が他大学へ進学しています。 STクラスは難関大進学を目指す特進クラスで女子には英語を重視し国際理解に力を入れているCCクラスがあります。午前の男子の一般クラスと女子のCCクラス入試が3回と午後のSTクラス入試が2回の計5回の一般入試と1月の帰国生入試を行っています。

2017年の応募者はやや減少、2018年はやや増加、2019年入試ではかなりの減少で、一般クラスが1250→1173名と6%減、STクラスが1336→1147名と14%減、合計では2586→2320と10%の減少です。合格最低点は一般が300点満点、STは250点満点で、1回男子210/300点(70%)、女子200/300点(67%)、 2回男子192/300点(64%)、女子200/300点(67%)、3回男子219/300点(73%)、女子206/300点(69%)1回ST男子156/250点(62%)、女子151/250点(60%)、2回ST男子166/250点(66%)、女子160/250点(64%)です。なお1/13に行われた帰国生入試は応募者21名、受験者18名、合格者7名でした。


広尾学園(港区)は2007年の共学化・校名を変更して以来毎年のように応募者増で難化が続きました。特にハイレベルの帰国生が多数受験することで知られています。現在は本科、インターナショナルのAGとSG、医進サイエンス(以下IS)の4コースです。AGはアドバンストグループ、SGはスタンダードグループです。2018年春の卒業生220名で大学合格実績は東大1名、京大1名、東工大8名、一橋大2名、阪大2名、北大4名、九大1名など国公立大計48名、早慶上理153名、さらに海外大学は2017→2018年で18→82名と激増したのは驚きです。

2017年は応募総数が増加、2018年はチャレンジ層に敬遠されたのか微減でした。2019年入試では2/2午後のISとインターAGが少し増えていますが他の回は減少し、応募総数では3411→3230名と5%減でした。2017年の応募総数は4050名でしたからこの2年で800名以上の減ですが、現在の最難関校の次に位置する難易度を考えれば当然かもしれません。合格最低点は1回本科192/300点(64%)、2回本科213/300点(71%)、ISは168/300(56%)、207/300点(69%)3回本科184点、インターSG1回は219/300点(73%)、インターSG2回は210/300点(70%)、他の回は非公表です。


東京都市大等々力 S特選1回 M 380→421名(111%) 3.3→3.1倍
S特選1回 F 196→239名(122%) 2.2→2.7倍
S特選2回 M 278→274名(99%) 4.0→4.7倍
S特選2回 F 180→205名(114%) 3.4→4.1倍
特選1回 M 228→233名(102%) 2.0→2.9倍
特選1回 F 120→169名(141%) 1.8→2.3倍
特選2回 M 278→274名(99%) 4.0→4.7倍
特選2回 F 180→205名(114%) 3.4→4.1倍
特選3回 M 552→561名(102%) 1.8→4.5倍
特選3回 F 288→315名(109%) 1.8→3.2倍
AL M 29→34名(117%) 5.0→9.7倍
AL F 30→62名(207%) 1.7→7.7倍
英語1科 M *→72名(新設) *→8.5倍
英語1科 F *→44名(新設) *→11.0倍
青稜 1回A M 161→215名(134%) 2.1→3.5倍
1回A F 109→124名(114%) 1.9→3.5倍
1回B M 292→478名(164%) 2.0→3.3倍
1回B F 125→173名(138%) 2.2→3.9倍
2回A M 194→331名(171%) 2.2→6.7倍
2回A F 159→201名(126%) 2.6→6.4倍
2回B M 307→544名(177%) 2.2→5.1倍
2回B F 140→196名(140%) 2.6→4.5倍
三田国際学園 1回本科 MF 204→181名(89%) 4.4→4.5倍
1回インター MF 148→139名(94%) 3.8→4.8倍
2回本科 MF 351→210名(60%) 4.2→2.4倍
2回インター MF 296→261名(88%) 4.6→2.2倍
3回本科 MF 399→352名(88%) 4.9→4.2倍
3回インター MF 265→336名(127%) 3.6→3.8倍
4回MST MF *→458名(新設) *→3.3倍
5回本科 MF 541→459名(85%) 8.1→4.9倍
5回インター MF 277→360名(130%) 4.0→8.7倍

東京都市大等々力
東京都市大等々力(世田谷区)は2010年の共学化以来大人気校になっています。2017年入試では2/4に作文とグループ・ワークによって選考するアクティブラーニング入試(AL入試)を新設、2019年入試で英語1科入試を新設しています。またS特選・特選・特進の3コース制でしたが受験生のレベル上昇に対応して最も下のグレードの特進コースは今年から募集停止でS特選と特選の2コース制になりました。

2018年の大学合格実績は難関私大の定員厳格化にもかかわらず早慶上理63→79名、GMARCH161→171名と伸びて過去最高の実績です。進路実績の好調のためか、2019年入試では近隣の人気共学校の東京農業大第一や三田国際学園が応募者を減らす中ですべての入試回で応募者が増加し、応募総数で2943→3325名と13%増となっています。新設の英語入試は応募者116名、受験28名で合格者3名でした。

合格最低点は1回特選が179/300点(60%)、2回特選が194/300点(65%)、3回特選はS特選が189/300点(63%)、特選は178/300点(59%)、また1回S特選が166/300点(55%)、2回S特選は181/300点(60%)でした。AL入試と英語入試は非公表です。なお表の倍率はスライド合格者を含めた倍率です。


青稜(品川区)は進学校として着実に伸びており、2018年春の大学合格実績は卒業生数が437→360名と大きく減ったにもかかわらず、国公立大は東大1名、京大1名、東工大5名、一橋大1名など含めて65→70名、早慶上理63→79名(現浪計)と躍進しています。2015年には三田国際学園、開智日本橋学園、東洋大京北3校の共学化により応募総数が29%の大幅減となりましたが、2016年は2015年春の大学合格実績が大きく伸びて、応募総数が31%増となり前年の応募者減から大きく回復。2017年入試より入試回を1回減らし4回入試になりましたが、2018年入試の応募者は第一志望者が多い午前入試の1回A、2回Aの応募者が合計で476→623名と31%の大幅増です。さらに2019年入試の応募者は4回の入試すべてで男女ともに大幅に増加し、応募総数では1487→2262名と52%と前年を大きく上回る増加です。

合格最低点は2科200点満点、4科320点満点で1Aが122/200点(61%)、1Bは127/200点(64%)、189/320点(63%)、2Aは128/200点(64%)、201/320点(63%)、2Bは149/200点(75%)、216/320点(68%)でした。


三田国際学園(世田谷区)は2015年に女子校から共学化して5回目の入試です。昨年までは本科とインターの2コース制でしたが今年からメディカル・サイエンス・テクノロジー(MST)クラスを新設して3コース制になりました。また2/1午後の本科は算数1科入試、2/3午後はMSTクラスの算理2科入試になりました。

共学以来昨年までの4年間応募者が増え続け、難易度も上昇し続け、とりわけ昨年の難易度アップは首都圏で最大となり、2019年入試では予想通り敬遠されて応募者が減っています。応募総数では3317→2756名と17%減です。しかし減った応募者はチャレンジ層で各回とも難易度は下がっていないでしょう。新設のMSTクラスの算理入試は30名の定員に応募者458名、受験221名で合格者は66名でした。難易度は3コース中最も高かったようです。

合格最低点は本科が1回169/300点(56%)、2回57/100点(57%)、3回146/300点(49%)5回143/300点(48%)、インターは1回171/300点(57%)、2回150/300点(50%)、3回4科147/300(49%)、英語・面接入試は非公表、5回4科157/300点(52%)、算理入試の4回MSTは137/200点(69%)でした。


1.神奈川

神奈川の私立中学は東京と同様に伝統校やトップレベルの学校はほとんどが男子校か女子校で、共学校の多くは大学付属校です。まず大学附属校の入試結果を見ておきます。

慶應湘南藤沢 一般1次 MF 692→441名(64%) 2.2→2.1倍
一般2次 MF 255→165名(65%) 1.6→2.0倍
*2次は応募者数ではなく受験者数
法政大学第二 1回 M 610→689名(113%) 4.0→4.2倍
1回 F 416→446名(107%) 5.5→5.3倍
1回合計 MF 1026→1135名(111%) 4.5→4.6倍
2回 M 510→596名(117%) 4.5→8.1倍
2回 F 359→402名(112%) 7.4→8.0倍
2回合計 MF 869→998名(115%) 5.4→8.0倍
中央大学附横浜 1回 M 179→244名(136%) 2.2→3.8倍
1回 F 242→321名(133%) 2.8→3.1倍
1回合計 MF 421→565名(134%) 2.5→3.4倍
2回 M 426→509名(119%) 2.7→3.3倍
2回 F 552→579名(105%) 3.0→3.5倍
2回合計 MF 978→1088名(111%) 2.3→3.7倍
青山学院横浜英和 A M 76→99名(130%) 2.4→3.4倍
A F 174→239名(137%) 1.6→3.9倍
A合計 MF 250→338名(135%) 1.8→3.7倍
B M 113→146名(129%) 4.4→4.7倍
B F 376→417名(111%) 2.2→3.3倍
B合計 MF 489→563名(115%) 2.5→3.6倍
C M 149→191名(128%) 2.2→3.8倍
C F 435→495名(114%) 2.4→3.5倍
C合計 MF 584→686名(117%) 2.3→3.6倍
日本大学(日吉) A1 MF 371→325名(88%) 2.5→2.6倍
A2 MF 558→515名(92%) 2.6→2.0倍
適性 MF 78→86名(110%) 2.0→1.4倍
B MF 581→520名(90%) 3.9→4.4倍
C MF 562→500名(89%) 14.6→10.0倍
日本大学藤沢 1回 MF 257→234名(91%) 2.1→2.1倍
2回 MF 305→299名(98%) 3.5→3.8倍
神奈川大学附 A MF 778→805名(103%) 2.1→2.2倍
B MF 606→653名(108%) 4.9→4.4倍
C MF 514→570名(111%) 16.1→15.2倍

慶應湘南藤沢(藤沢市)は今年慶應義塾横浜初等部(横浜市青葉区)の1期生(108名)が進学してくるために校舎・体育館などの施設の拡充を行い定員を増やしていますが、一般入試の定員は120→70名と大幅減です(横浜初等部からは慶應湘南藤沢中等部のみに進学)。帰国入試の定員30名は変更ありません。なお入試では慶応中等部と同じく2段階選抜ですが、慶応中等部と異なり男女別の定員はありません。

2014年から2016年までの3年間で一般応募者が713→540名と大きく減りましたが、2016年入試では久しぶりに応募者が666名まで回復し2017年、2018年は600名台を上下していました。2019年入試では前述の事情で応募者が692→441名と36%の大幅減です。1次応募者は441名(男子281名、女子210名)、1次受験者が394名、1次合格者が186名、2次受験者は21名の欠席があり165名、2次合格者が82名、繰り上げ合格は17名で合格総数は99名、入学者は76名(男子33名、女子43名)でした。なお2019年入試より一般入試で4科入試の他に、国語・算数・英語の3科入試が導入され事前に公表されていた英語の出題例のレベルの高さが話題になりましたが、残念ながら3科入試で受験した受験生の人数は非公表です。 帰国入試は応募者198名、1次受験者160名、1次合格80名、2次受験者79名2次合格者36名、繰り上げ合格6名でした。


法政大学第二
法政大学第二(川崎市中原区)は2016年に新校舎が完成と同時に共学校となり今回が共学4回目の入試です。共学化に当たり総定員が175→210名と増員されましたが、男子の定員は男子校時代にくらべて25名の減員になりました。共学化以来の人気が続き応募者増、倍率上昇で難化し続いていますが、2018年入試では敬遠されて男子の応募者がやや減りました。しかし2019年入試の応募者は2回の入試で男女とも応募者増です。1回が11%増、2回は15%増、合計では1895→2133名と13%増でした。2回は8倍という高倍率となり難化しているようです。

合格最低点は1回の男子が233/350点(67%)、女子は244/350点(70%)、2回の男子が251/350点(72%)、女子は262/350点(79%)です。なお帰国生入試は応募81名、受験70名、合格30名でした。


中央大学附横浜(横浜市都筑区)は2012年の共学化、2013年の校地移転によって爆発的な人気となりました。同系列の中央大附(小金井市)と異なり併設大への内部進学は70%程度を想定、残りは他大学を目指します。高3では進路希望別のクラスになります。2018年3月の卒業生385名のうち中央大への内部推薦進学者は278名(72%)、他大学は国公立大28名、早慶上理42名などです。2019年3月の卒業生では初の東大合格者が2名出ています。

2015年入試より入試回が3回→2回となっています(2/1と2/2午後)2016年は法政大学第二の共学化の影響を受けて、特に1回の女子は大きな影響を受け27%の大幅減でした。2017年も法政大学第二の影響で応募者減、2018年は小幅な増減でしたが、2019年は1回が421→565名と34%の大幅増、2回も978→1088名と11%増です。1回は受験者も30%増ですが合格者が158→155名に絞られて、倍率も2.5→3.3倍に上昇しています。合否判定は男女同一基準で合格最低点は1回336/500点(67%)、2回325/500(65%)点でした。


青山学院横浜英和
青山学院横浜英和(横浜市南区)は蒔田(まいた)にあるプロテスタント・ミッション校です。校地は中世の蒔田城跡の高台で、市営地下鉄蒔田駅から8分と近いのですが156段の階段を登ります。

2014年に青山学院大学と系属校締結(別法人で経営的には独立)、2016年には「横浜英和女学院」から「青山学院横浜英和女学院」に校名変更。2018年には共学化と同時に「青山学院横浜英和中高」と再度の校名変更。2014年に青山学院大学の系属校化が公表以されると2015年入試から応募者が急増し難易度がアップ。2017年はやや落ち着いた入試となりましたが、2018年は共学初年度入試で応募総数が、1070→1323名と24%増。内訳は男子が338名、女子が985名で、女子だけで見ると1070→985名と8%減ですが、手続き率が高く入学者が予定を超過しました。

共学2年目の2019年入試は応募総数が1323→1587名と20%の大幅増です。合否判定は男女同一基準ですが、応募者を男女別にみると男子が338→436名と29%増、女子も985→1151名と17%増と今年は男女ともに大幅増です。この応募者増は大学入試改革に対する不安からの付属校人気、特に定員厳格化による早慶上智やMARCHなどの有名私大の難化が背景にあります。

辞退者からみる併願校も女子校ではフェリス女学院、鎌倉女学院、豊島岡女子学園などの上位校。また付属校では青山学院は当然ですが、慶應系(中等部・普通部・SFC)が8名いたとのこと。以上から見て受験者層が上がってきており、とくに2/2午後のBの受験者は完全に今までの層とは違ってきています。またここ数年遠方からの受験者が増えており、2019年の応募者中117名が都内生でした。また地方在住者も増えていて、今年は沖縄県の久米島からの受験者もいました。この2月にサッカー部が同好会から昇格。また丘の下に第二グラウンドができ男子の増加に備えています。


日本大学(日吉)(横浜市港北区)は2016年入試で総定員を40名減員し、GLコース(グローバルコース)2クラスとN.スタンダードコース(エヌドットスタンダードコース)3クラスの計5クラス・2コース制を導入(GLコースはグローバル教育に対応した特進クラス)、また2/1に午後入試を新設(A2)という大きな学校改革・入試改革で大注目校になりました。その結果2016年の応募者総数は56%の大幅増、また受験者総数では84%増で、各回とも難易度が大きく上がりました。

2018年入試では男子の応募者が大きく減少、2019年入試では中大横浜と法政第二の人気や大学のラグビー部の事件の影響か、昨年導入された適性検査型入試の応募者が78→86名に増えたほかはA1、A2、B、Cすべての入試で応募者が減っています。応募総数では2150→1946名と9%の減少です。

合格最低点は、以下のようになっています。

 
A1(2/1) GL 196/300点(65%)
NS 188/300点(63%)
A2(2/1午後) 算国GL 124/200点(62%)
算国NS 115/200点(58%)
算英GL 115/200点(58%)
算英NS 105/200点(53%)
適性(2/1午後) GL 120/260点(48%)
NS 109/250点(44%)
B(2/2午後) GL 124/200点(62%)
NS 115/200点(58%)
C(2/5) GL 220/300点(73%)
NS 206/300点(69%)

日本大学藤沢(藤沢市)は2009年に中学が開校し2015年に中学1期生が卒業しています。他大学を目指す生徒もかなりいますが、日大への進学者はここ数年で増えてきて2018年の卒業生で日大進学率は74%でした。

2016年から2019年までの応募総数の推移は、699→648→562→533名と応募者は3年連続の減少です。法政第二や青山学院横浜英和の共学化の影響を受けているのでしょうか。今年の減少については大学のアメリカンフットボール部の問題の影響もありそうです。ただし今年の2回の倍率は合格者が絞られて、男子が4.1→4.7倍、女子は2.9→3.1倍とやや上昇しています。合格最低点は非公表です。


神奈川大学附
神奈川大学附(横浜市緑区)は神奈川大への進学者が非常に少なく実質的に進学校です。2018年春は卒業生200名で国公立大学の合格実績が、東大2名、京大2名、阪大2名、一橋大1名、東工大3名など旧帝大プラス一橋大・東工大の最難関9大学が13名、国公立大合計では45名(現浪計)でした。

2018年入試の応募者はAが824→778名と6%減、Bは695→606名と13%減、Cは627→514名と18%の大幅減となりました。2019年入試では先述の大学合格実績の飛躍的な伸びによって3回の入試すべてで応募者が増加しました。合格最低点はAが250/400点(63%)、Bは245/400点(61%)、Cは203/300点(68%)です。


最後に進学校系の3校を見ていきます。

 
山手学院 A MF 302→404名(134%) 2.0→2.4倍
A午後 MF 562→737名(131%) 1.7→1.7倍
B MF 677→824名(122%) 1.9→2.4倍
後期 MF 450→633名(141%) 5.8→12.3倍
桐蔭中等 1回 MF 125→181名(145%) 5.7→3.3倍
2回午前 MF 140→229名(164%) 3.8→3.0倍
2回午後 MF 309→434名(140%) 2.9→4.0倍
3回 MF 212→305名(144%) 5.9→3.1倍
森村学園 1回 MF 166→147名(89%) 2.2→2.1倍
2回 MF 195→215名(110%) 2.5→2.6倍
3回 MF 222→228名(103%) 3.9→3.2倍

山手学院(横浜市栄区)は有隣堂書店の創業家一家によって1966年に開校した学校です。開校時は男子のみの中学校でしたが1969年に高校を開校し同時に共学化しました。横浜南部の共学人気校で中学の募集定員が200名、高校からの募集もあり高校では1学年500名前後と学校規模の大きい学校です。高2で全員参加の北米研修を40年以上にわたり実施していて、現在は中3での全員参加のオーストラリア・ホームステイも行っている「グローバル教育の老舗」ともいえる学校です。進学指導にも力を入れ、2018年の卒業生500名で、主要大学合格実績は国公立大が東大2名、京大1名、一橋大1名、東工大4名、阪大2名、北大2名、東北大3名など計111名(現役94名)、早慶上理257名、(現役221名)、MARCH516名(現役462名)です。

2018年入試では2/2午後に加え2/1に定員40名で午後入試を新設し周辺の学校にも相当な影響がありました。ここは数年応募者数には隔年の増減が見られますが、2019年入試では4回の入試すべてで応募者が大きく増え、4回合計の応募者総数は1991→2598名で30%の大幅増です。

合格最低点はAの2科131/200点(66%)、4科230/360点(64%)、 A午後109/200点(55%)、Bの116/200点(58%)、 後期の2科135/200点(68%)、4科257/360点(71%)でした。


桐蔭学園中等教育学校(横浜市青葉区)は大々的な学校改革によって入試状況が激変しました。2018年は高校が共学化しましたが、2019年は中学入試を男子校の中等教育学校と中学校(男子部・女子部)の2本立てから中学校は廃止して共学の中等教育学校の入試に一本化しました。これにともない定員は中学校・中等教育学校の合計490名から中等教育学校190名と大幅に減少。実際には併設小学校からの内部進学者約80名と帰国生約10名と合わせて1学年320名を想定しているので中学一般入試での入学者は230名が目標でした。レベル的には昨年までの中等教育学校と中学校の間でなるべく中等教育学校に近いラインを期待していたようです。

昨年の高校入試は受験しやすくして大量の受験生を集めましたが、今年の中学入試は逆に大幅な定員削減で高いレベルの受験生を集める入試となりました。学校の狙いはほぼ達成されたようで、さすがに定員が61%減となり応募者も中等教育学校1187名・中学校1668名→中等教育学校1149名と半減以下ですが(ただし前年の中等教育学校の応募者は中学校の男子の応募者と大幅にダブっています)、ボーダーラインは昨年までの中等教育学校のラインのやや下あたりだったようです。

合格最低点は1回が360/500点(72%)、AL入試196/250点(78%)、2回午前は367/500点(73%)、2回午後は算国141/200点(71%)、算英125/200点(63%)、3回は4科371/500点(74%)、算数1科49/100点(49%)でした。


森村学園(横浜市緑区)は中学からの募集が約90名と小規模募集の学校です(併設小からの進学者を含めて1学年約190名)かつては「お金持ちの子が多くて、のんびりした学校」というイメージで卒業生の多くは中堅私大へ進学していました。しかし中高の組織一体化や進学を柱とした学校改革により、国公立大や医学部にも合格者を出すようになりました。2018年の卒業生は183名で主要大学合格実績は国公立大が24名、早慶上理大は59名、GMARCH大は148名です(現浪計)

2019年入試は1回の応募者が166→147名と11%減、2回は195→215名と10%増、3回は222→228名と微増でした。1回と2回は2科・4科選択で4科の判定は4科と2科の得点を200点満点に換算して高い方で判定。3回は4科です。合格最低点は1回と2回は換算点で1回が120.6/200点(60%)、2回は123/200点(62%)、3回は201/350点(57%)です。なお12/23の帰国生入試は、応募者28名、受験者28名、合格者17名でした。


(つづく)

[次回予告]「2019年中学入試速報第9弾 ―― 東京・神奈川の私立共学中(2)―― 」

次回(後半)は2019年中学入試速報最終回で、東京・神奈川の共学校(1)に続き、東京・神奈川の共学校の2019年入試速報をお伝えします。

そうだったのか!中学入試 コラムTOPにもどる

  


TOP