コラム「そうだったのか!中学入試」
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第139話「2019年中学入試速報第7弾 ―― 東京・神奈川の私立女子中(2)―― 」

2019年3月7日

今回は前回に続き、東京・神奈川の女子校の2019年入試速報(後半)をお伝えします。なお学校名の後の数字は応募者数の2018→2019年推移、( )内は前年比(%)、倍率の2018→2019年推移です。倍率は受験者数/合格者数による実倍率で、合格者は正規合格者で繰り上げ合格者を含めずに算出しています。

主要校や注目校については入試状況についてコメントを加えています。

1.東京

恵泉女学園 S1 467→465名(100%) 1.9→1.7倍
A 457→445名(97%) 1.8→1.9倍
S2 455→480名(105%) 3.2→3.0倍
香蘭女学校 1回 422→456名(108%) 2.1→4.1倍
2回 *→738(新設) *→4.5倍
光塩女子学院 1回 94→91名(97%) 1.4→1.4倍
2回 160→118名(74%) 1.5→1.4倍
3回 112→105名(94%) 2.1→1.8倍

恵泉女学園(世田谷区)は創立者河合道の信仰に基づくプロテスタント系キリスト教学校で、制服はなく英語教育に定評のあるリベラルな校風の学校として知られています。
A方式は午前入試、S方式は午後入試のことです。今年は2/1と2/3がS方式です。2/1のS1の応募者は前年並み、2/2のAは微減、2/3午後のS2は共立女子や共学の都市大等々力と競合しますが、455→480名と5%増でした。併願校は例年通り経堂駅を挟んで小田急線南側の鷗友学園女子が最も多く、ついで日本女子大附、立教女学院、香蘭女学校などの女子校が多くなっています。合格最低点はS1が95/200点(48%)、Aは177/300点(59%)、S2は126/300点(63%)、帰国(S1に含む)は75/200点(38%)でした。繰り上げ合格は3回合わせて4名。

香蘭女学校
香蘭女学校(品川区)は創立131年目を迎えるプロテスタント系(聖公会)のミッション校です。日本におけるガールスカウトは本校が発祥地です。同じ聖公会系の立教大学へ80名の推薦枠があり、2018年には卒業生168名中約半数の79名が立教大学に進学しています。長く1回入試を続けてきましたが2019年入試より2/2に定員60名で午後入試を新設しました。私立中学の多い城南地区でも上位の学校ですから、新設の午後入試は大変な人数が集まると予想されましたが、実際の入試では応募者738名、受験者556名、合格者は123名でした。倍率も4.5倍と高倍率になっています。また午後入試の新設によって定員が160→100名と大幅に減員された1回の応募者も8%増となり倍率も2.1→4.1倍と急上昇。合格最低点は1回・2回とも非公表です。

光塩女子学院杉並区)は中学からの募集が90名で、併設小学校からの進学者と合わせて1学年が130名前後の小規模なカトリック・ミッション校です。
学校規模が小さいため目立ちませんが、2018年春は卒業生134名で東大2名、東工大1名、一橋大1名、阪大1名、東北大1名など国公立大29名ですから非常に高いレベルの進路実績と言えるでしょう。晃華学園の午後入試新設や吉祥女子の応募者増の影響があるのか、2019年入試の応募者は3回の入試すべてで減少しました。1回総合型は定員が25→33名と増員されたにもかかわらず応募者は94→91名と微減。2回の応募者は160→118名と26%の大幅減で合格者を69→55名と絞りましたが倍率は低下しています。3回も応募者6%減で倍率は2.1→1.8倍と低下しています。 合格最低点は1回が106/200点(53%)、2回は180/300点(60%)、3回は178/300点(66%)でした。

上記の3校に次ぐレベルの学校を見ていきます。

富士見 1回 287→271名(94%) 2.3→2.2倍
2回 385→404名(105%) 2.4→2.5倍
3回 299→302名(101%) 3.0→2.8倍s
東京女学館 1回 111→132名(119%) 2.7→*倍
2回 507→512名(101%) 1.8→*倍
3回 601→500名(83%) 2.2→1.9倍
4回 350→389名(111%) 3.5→3.8倍
国際 84→106名(126%) 2.0→2.2倍
田園調布学園 1回 206→220名(107%) 2.0→*倍
2回 467→442名(95%) 1.7→1.7倍
3回 382→367名(93%) 2.6→3.1倍

富士見(練馬区)は2020年4月に創立80周年を迎えます。その記念事業である新校舎が2018年10月にすべて完成しています。学校の所在地は西武池袋線中村橋駅から徒歩3分という好立地で都内23区全域はもとより埼玉からも通学可能な地域です。西武線沿線では人気校ですがそれ以外の地域での知名度が低いのか受験生の出身地は練馬区、杉並区、板橋区中野区、所沢市など60%が地元の西武線・中央線エリアです。
かつてあったコース制は廃止され、すべてフラットなクラス編成です。また入試は3回でこのクラスの学校には珍しいすべて4科の午前入試です。 2017年入試で応募者が大きく減少しましたが2018年入試の応募者は14%増と回復、2019年入試の応募者は1回が微減、2回・3回は微増で、3回の合計では971→977名と2%の微増でした。 女子校なのに併願校は公立一貫校が多かったのですが、ここ数年で減って今年は44名でした。すぐ近くの都立大泉校附との併願者は16名。 私立の併願校は多い順に大妻中野、星野学園、吉祥女子、淑徳与野,十文字などでした。 繰り上げ候補は3回合計で72名発表されましたが繰り上げ人数は非公表。手続き後の辞退者は13名でした。

東京女学館(渋谷区)は明治21年(1888年)に時の内閣総理大臣伊藤博文を創立委員長として設立された創立132年目の伝統校です。設立準備のための第一回会合は総理官邸で行われています。開校当初の授業は英国人女性の先生が英語で行っていましたから、家庭教師をつけて英語がある程度分かる生徒でなければ入学できませんでした。したがって華族や富豪など富裕層の子女が多くかつては貴族的なイメージが強い学校でしたが現在では普通の私立女子校です。また伝統的な白いセーラー服にあこがれる受験生が多いことで知られています。町田市にあった併設の東京女学館大学は2013年に募集停止、2018年に閉学しました。
入試は一般学級が4回、国際学級は12月の帰国入試と2/2午後の2回の計6回です。2019年入試の応募者は一般学級の3回が17%減でしたが他の5回は増えており総数で1689→1696名と微増でした。一般学級の合格最低点は1回が171/300(57%)、2回は117/200(59%)、3回は127/200(64%)、4回は194/300(65%)でした。 なお今年は手続き状況が良く繰り上げ合格は出ていません。

田園調布学園(世田谷区)は中堅女子校では大学合格実績が良い学校です。2018年は卒業生197名で、東大理Ⅱをふくめ国公立大42名、早慶上理123名、GMARCH166名、医学部医学科11名でした(現浪合わせ。また文系進学106名(55%)、理系進学85名(45%)と女子校としては理系が多い学校です。
学校の評価が上がっているようで応募者数はここ数年ジワジワ増え、2016年から2018年までの3年間の応募総数は890→957→1055名でしたが、2019年は1022名と微減でした。なお東京の学校ながら神奈川在住の生徒が6割を超えています。合格最低点は1回が195/320点(61%)、2回は168/320点(53%)、3回は171/320点(53%)です。なお帰国入試は応募者38名、受験者36名、合格者30名でした。

大妻多摩 1回午前 109→91名(83%) 2.1→2.0倍
1回午後 287→151名(63%) 2.4→1.3倍
2回4科 252→198名(74%) 1.4→1.2倍
2回合科 17→20名(118%) *→*倍
3回 240→204名(85%) 2.0→1.3倍
プレゼン 5→6名(120%) *→*倍
大妻中野 GL1回 20→12名(60%) 1.1→1.0倍
GL2回 21→26名(124%) 1.0→1.1倍
1回 102→134名(131%) 2.2→2.3→2.0倍
2回 315→401名(127%) 1.2→1.7倍
3回 337→433名(128%) 1.2→1.5倍
4回 185→250名(135%) 1.1→1.5倍
新思考力 22→73名(332%) 1.4→1.7倍
算数 68→19名(28%) 1.0.→1.1倍
山脇学園 一般A 222→230名(104%) 2.0→1.9倍
一般B 378→368名(97%) 1.6→2.0倍
一般C 399→374名(94%) 3.4→6.2倍
英語A 36→28名(78%) 1.7→2.3倍
英語B 48→42名(88%) 1.9→1.4倍
英語C 38→32名(84%) 3.0→2.8倍
国1科 *→321名(新設) *→1.6倍
算1科 *→181名(新設) *→1.7倍

大妻多摩(多摩市)は2020年の大学入試改革と未来の世界を見据えた教育改革を行っていますが、2017年入試よりこれと連動した入試改革を行いました。具体的には「全日程の全試験科目に論述型の問題を入れる」未来型の「プレゼンテーション入試」と「合科型試験」の導入などです。
2017年の応募者は減ってしまいましたが、2018年の応募総数は793→910名と15%の大幅増でした。しかし2019年入試では残念ながらのプレゼンテーション入試を除く4回の入試で応募者総数が910→670名と26%の大幅な減少となりました。
ここまで減るのは今までに例がありませんでしたが、その原因としてもっともありそうなのは2018年春の大学合格実績が早慶上理が45→41名、GMARCHは153→105名と相当に低下したことでしょうか。 判明している辞退者の進学先は、青山学院大、中央大、法政大などの共学の大学付属校、また立教女学院、吉祥女子、鷗友学園女子や恵泉女学園などの有力女子校を選んでいるようです。 繰り上げ合格も例年になく多く20名前後出ているようです。

大妻中野
大妻中野(中野区)は積極的な学校改革・入試改革で注目度が高い学校です。2015年に文科省からSGHアソシエイトに指定され、2016年入試では「グローバル入試」を新設、帰国入試の合格者と合わせて「グローバルリーダーズコース」がスタート。2017年入試では「新思考力入試」を新設,また従来の帰国生入試に加えて10月に「シンガポール会場入試」を実施。2018年には「算数(1科目)入試」を新設、また「コアコース」の募集を停止して「アドバンストコース」と「グローバルリーダーズコース」の2コース制となりました。2019年入試から複数回受験優遇(良いとこどり)が導入されています。
2018年入試では新設の「新思考力入試」以外で大きく応募者が減りましたが、2019年入試では前年の反動や優遇措置の効果で応募総数が1070→1347名と26%の大幅増でした。手続き状況が良く現在定員を超過しており、繰り上げ合格は出さないようです。

山脇学園(港区)は「山脇ルネサンス」と称する学校改革の進展、その結果の大学合格実績の伸び、新校舎建設によって人気が上がり難易度も上がってきています。
2019年入試では2/1午後に国語1科入試、算数1科入試が新設されました。4年目の英語入試は英検3級以上が必須で英語の学科試験を免除、入試は国語・算数の2科目です。合格判定は英語資格のランクと国語・算数の成績の総合判定です。英語入試と12/1の帰国入試の合格者を合わせて「クロスカルチャークラス」(中1、中2の2年間)を編成しています。
新設の国語1科目入試の応募者が321名、算数1科目入試は181名で午後入試の応募者は合計502名です。午後入試にこれだけ集まったため、帰国入試を除く応募総数は1121→1576名と41%の大幅増です。一般の合格最低点はA午前が170/320点(53%)Bは160/320点(50%)、Cは177/320(55%)、英語入試の合格最低点は非公表です。1科目入試の合格最低点は国語64/100点、算数60/100点でした。現在入学手続き人数が定員を上回っており、繰り上げ合格は出ていません。

三輪田学園 1回 210→143名(68%) 1.7→1.4倍
1回午後 398→281名(71%) 2.2→1.3倍
2回 287→227名(79%) 1.7→1.2倍
3回 251→230名(92%) 2.2→1.5倍
品川女子学院 1回 254→241名(95%) 2.3→2.2倍
算数 360→284名(79%) 2.6→2.0倍
2回 396→386名(97%) 2.4→1.8倍
3回 305→241名(79%) 3.9→3.0倍
江戸川女子 1回 156→198名(127%) 1.2→1.8倍
AO 223→211名(95%) 2.3→2.3倍
2回 117→118名(101%) 2.4→4.0倍
2科 179→181名(101%) 1.5→2.3倍
3回 92→111名(121%) 3.1→2.7倍

三輪田学園(千代田区)は着実な学校改革で評価が上がっている学校です。2017年入試より3回をあえて競合校の多い2/3に、2018年入試では2/1の午後入試を新設しています。 2019年入試では2/1午後入試の定員を20→30名に増員しています。 応募者は前年の増加の反動か4回の総数で1146→881名と予想外の23%減です。とりわけ定員を増やした2/1午後入試は皮肉にも398→281名と29%の大幅減でした。
合格最低点は1回が122.7/200点(61%)、1回午後が130.0/200点(65%)、2回は118.0/200点(59%)、3回は185/300点(62%)でした。(小数点は4科の得点を1.5で割り2科の得点と比較して高い方を選択した換算点を平均したもの)

品川女子学院
品川女子学院(品川区)は2016年入試より3回を全面的に記述式の「4科・表現力総合型入試」に変更、2018年入試では2/1午後に算数1科入試を新設しました。「4科・表現力総合型入試」は総合型問題と読解・作文による判定です。2019年入試では全体的に応募者、受験者が減少し倍率も下がりましたが、辞退者が少なく手続率が高くなりました。受験生のレベルも上がっているようです。
複数回受験者はボーダーラインにいれば優遇されます。今年は繰り上げ合格はなし。なお入学手続き後の辞退者には申し出により手続き金の全額(25万円)を返金します。合格最低点は1回が178/320点(56%)、算数入試は72/100点(72%)、2回は183/320点(57%)、3回は104/160点(52%)。算数入試では満点が5名いたそうです。

江戸川女子(江戸川区)の最寄駅はJR総武線で最も千葉寄りの小岩です。そのため千葉からの受験生が多く在籍生徒のうち東京が38%、千葉は57%です。 2018年の大学合格実績は卒業生351名で、国公立大は阪大1名、筑波大8名、千葉大7名、お茶の水女子大1名、東京外語大1名、福島県立医大1など54名、早慶上理65名、GMARCH116名などの難関大学のほか、医学部医学科9名、薬学部17名、看護学科53名都医療系学部にも強く中堅の女子校としてはなかなかの実績です。千葉県流山市に併設の江戸川大学がありますが本校からの進学者はいません。
合格最低点は1回が122.7/200点(61%)、1回午後が130.0/200点(65%)、2回は118.0/200点(59%)、3回は185/300点(62%)でした。(小数点は4科の得点を1.5で割り2科の得点と比較して高い方を選択した換算点を平均したもの)
入試は帰国入試、AO入試と一般入試が3回(2回は午前と午後)です。 AO入試は第一志望入試ではなく、国語・算数の基礎学力テストによる入試です。一般入試は2/2の2回午後が2科入試で他の3回は4科入試です。4科入試の受験者はボーダーでの優遇があります。また英検等の英語資格取得者にはそのグレードにより加点があります。 2019年入試の応募者はAO入試が5%減だった以外は増加しました。特に2/1午前の1回の増加が大きく、第一志望層が増えているものと思われます。
例年合格の目安はAO入試が80%、一般入試は6割前後に設定されています。2019年の合格最低点はAO入試が160/200点(80%)、1回が210/350点(60%)、2回は210/350点(60%)、130/200点(65%)、3回は205/350点(59%)でした。

以下の学校は入試データのみ提出しておきます。

目黒星美 1回午前 38→42名(111%) 1.0→*倍
1回午後 77→57名(74%) 1.2→*倍
発想力 3→2名(67%) 1.0→*倍
2回 60→56名(93%) 1.0→*倍
3回 71→73名(103%) 1.5→*倍
日大豊山女子 4科・2科1回 82→80名(96%) 1.3→*倍
適性検査型 20→32名(160%) 1.0→1.1倍
2科1回 132→124名(94%) 1.1→1.1倍
4科・2科2回 100→101名(101%) 1.1→1.3倍
2科2回 113→100名(88%) 1.1→1.1倍
思考力1回 19→19名(100%) 1.2→1.3倍
思考力2回 *→46名(新設) *→1.1倍
跡見学園 1回 113→128名(113%) 1.0→1.2倍
特待1回 221→238名(108%) 1.6→1.6 倍
2回 159→187名(118%) 1.0→1.2倍
特待2回 218→271名(124%) 1.2→1.2倍
特待3回 78→75名(96%) 1.1→1.6倍
特待4回 201→210名(104%) 2.4→2.3倍

2.神奈川

             
カリタス女子1回 377→67名(87%) 2.0→1.7倍
2回 269→263名(98%) 1.2→1.2倍
新3科型 71→52名(73%) 1.7→1.3倍
3回 114→105名(92%) 1.7→1.4倍
神奈川学園 A午前 148→152名(103%) 1.4→*倍
A午後 290→219名(76%) 1.6→1.6倍
B 246→250名(102%) 1.3→1.4倍
C 209→225名(108%) 1.5→1.5倍
横浜女学院 A 国際 68→85名(125%) 4.3→5.5倍
A アカデミー 157→142名(90%) 1.8→2.1倍
B 国際 116→155名(134%) 2.5→3.0倍
B アカデミー 280→312名(111%) 1.4→1.7倍
C 国際 89→124名(139%) 3.2→1.8倍
C アカデミー 201→210名(104%) 2.5→1.2倍
D 国際 118→166名(141%) 6.6→2.7倍
D アカデミー 298→315名(111%) 1.6→1.5倍
E 国際 140→178名(127%) 2.2→7.0倍
E アカデミー 311→345名(111%) 1.4→2.5倍
清泉女学院 1期 102→141名(138%) 1.5→2.0倍
2期 241→289名(120%) 2.0→2.1倍
3期 4科 207→229名(111%) 2.4→2.9倍
3期 3科 *→9名(新設) *→3.0倍
グローバル *→4名(新設) *→1.3倍

カリタス女子(川崎市多摩区)は中学募集の定員が110名で併設小からの進学者を合わせて1学年が
170~180名のカトリック・ミッションの学校です。横浜市青葉区にあったカリタス女子短大は2015年に募集停止しました。
2015年入試では数年ぶりに2月1日に午後入試を復活、2017年入試では2/2午後に読解・論述と算数および理科か英語の選択による新3科型入試を新設し4回入試になっています。 新3科型入試は読解・論述と算数・理科or英語による入試です。 2019年入試の応募者は4回の入試すべてで減ってしまい倍率も下がっています。 特に3年目を迎える新3科型入試は昨年応募者が増えて定着したかに見えましたが、今年は27%の大幅減でした。
学校の所在地は川崎市ですが東京の多摩地区や世田谷方面に隣接しているため都内からの受験生が多い学校です。受験生の出身エリアは神奈川63→67%、東京35→32%と今年は神奈川が増え東京が減っています。わずかですが埼玉の所沢方面からの受験生もいます(武蔵野線経由で1時間程度)。 合格最低点は1回が165/300点(55%)、2回は112/200点(56%)、3回は168/300点(56%)、新3科型は非公表です。

神奈川学園(横浜市神奈川区)は横浜駅から徒歩圏内の唯一の私立中学で、神奈川の女子中では数少ない非宗教系の学校です。着実な学校改革の成果が出てきて、国公立大や難関私大の実績も上がっていましたが、ここ数年の進路状況はやや停滞しています。 そのせいか2018年の応募総数は1220→893名と27%の大幅減でした。2019年入試でもA午後以外の3回の入試は微増でしたがA午後の減が290→219名と大きく、総数では893→846名と5%減となりました。進路実績の停滞以外でも中央大附横浜、法政大第二などの大学付属校人気や、青山学院横浜英和のMARCH系有力校の共学化の影響も大きかったのでしょう。合格最低点はAの午前が100/200点(50%)、158/320点(49%)、Aの午後は107/200点(54%)、Bは100/200点(50%)、161/320(50%)、Cは105/200点(53%)、167/320(52%)でした。

横浜女学院
横浜女学院(横浜市中区)は山手の丘にある4校の女子校のひとつでプロテスタント系のキリスト教主義学校です。2018年入試よりじっくりと準備された「国際教養クラス」が新設され、「アカデミークラス」(従来型のクラス)との2コース制になりました。また週6回制に転換しています。もともと英語教育には定評のある学校でしたが、「国際教養クラス」は「読む・書く・話す・聞く」に加えて「考える力」の5技能を重視する英語教育で、中3の理科は英語による授業で「生物の多様性」について学びます。つまり英語「を」学ぶから英語「で」学ぶ学習への転換です。
2018年入試では「国際教養クラス」への期待感も高く、応募総数は838→1778名と倍以上に激増しました。2019年入試の応募総数は1748名と微減ですが、欠席者が減り受験者総数では880→1038名と18%増です。主な併願校はすぐとなりの横浜共立学園の他、鎌倉女学院、清泉女学院、青山学院横浜英和、山手学院、品川女子学院、田園調布学園、神奈川学園は例年通りで、今年は香蘭女学校が目立ちます。
複数回受験者には良いとこ取り(受験した複数回のうち各教科の最高得点の合計で判定)があり、さらにボーダーラインに入った時には優遇されます。合格最低点は2科200点満点・4科320点満点で、国際の5回はすべて4科のみで一律224/320点、アカデミーはAが120/200点、192/320点、Bが120/200点、192/320点、Cが110/200点、176/320点、Dは100/200点、160/320点、Eは100/200点、160/320点でした。

清泉女学院(鎌倉市)は戦国時代の城跡の高台にある豊かな緑に包まれたカトリック・ミッション校です。中学の募集定員は一般が90名、帰国生が10名の小規模募集で、各学年は約180名で約半数は併設小学校からの進学です。近年では2015年春に東大合格者2名を出しています。併設の清泉女子大(品川区)への進学は10~15名程度です。
2017年入試ではグローバル入試が新設され応募者は10名でした。2018年入試の応募総数は648→549名と15%の大幅な減少でした。2019年入試では2/1午前のⅠ期の定員が50→45名と減員になり2/3の3期が午後入試に変更のうえ、算・国・英の3科入試と英語リスニングと英語面接によるグローバル入試が新設されました。2019年の応募者は3回の入試すべてで大きく増えて、総数では550→672名と22%の大幅増加です。倍率も3回とも上昇しています。新設の3科入試とグローバル入試の応募者は9名と4名でした。 合格最低点は、Ⅰ期が258/400点(65%)、2期は120/200点(60%)、3期の4科は187/300点(62%)でした。

以下の学校は入試データのみ提出しておきます。

聖園女学院 1次 65→72名(111%) 2.3→2.2倍
2次 82→85名(104%) 2.2→2.2倍
3次 122→129名(106%) 2.2→1.9倍
4次 88→88名(100%) 1.5→1.3倍
総合力 69→56名(81%) 1.8→ 1.3倍
英語 3→4名(133%) *→2.0倍
聖セシリア女子 A1 75→96名(128%) 2.1→2.7倍
A2 121→134名(111%) 2.3→2.4倍
A3 127→141名(111%) 1.3→1.3倍
B1 48→39名(81%) 1.3→1.3倍
B2 13→16(123%) 1.0→1.0倍
捜真女学校 1回 100→85名(85%) 1.1→1.0倍
2回 156→162名(104%) 1.1→1.1倍
3回 57→95名(167%) 1.0→1.2倍
4回 92→122(133%) 1.1→1.2倍
5回 67→129名(193%) 1.6→1.1倍
対話 39→55(141%) 4.0→1.7倍

(おわり)

[次回予告]「2019年中学入試速報第8弾 ―― 東京・神奈川の私立共学中(1)―― 」

次回は東京・神奈川の女子校(2)に続き、東京・神奈川の共学校の2019年入試速報をお伝えします。

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