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第134話「10月公開模試からみる2019年中学入試動向(2) 附・千葉推薦入試速報

2019年1月15日

今回は大手公開模試の10月の志望動向から神奈川の主要校を見ていきます。なおコメントは9月模試以降の動きのある学校を中心にしています。

*首都圏模試センターの模試の複数回入試のある学校のデータは使えないので 採用していません。( )内はデータが3社しかなく前年との直接比較ができ ない学校です。データが2社しか取れない学校・入試回は割愛しています。
*学校名の後ろの数字は志望者数の対前年同月比(%)で2016年10月→2017年10月→2018 10月の3年間の推移。またMは男子,Fは女子です。

1.神奈川私立中

(1)男子校

         
栄光学園  98→109→(129)%
聖光学院 1回102→105→(94)%
2回93→106→(104)%
浅野  102→107→(107)%
慶應普通部  107→109→(106)%

栄光学園(鎌倉市)は新校舎人気と東大合格者の大幅増で志望者は9月の21%増から10月は29%増とさらに増えています。また増えているだけでは無く最上位生が聖光学院から戻ってきているようで難化は避けられない見込みです。

聖光学院(横浜市中区)の1回は栄光学園との競合によって応募者が減るのは確実ですが、難易度の変動はほとんどないでしょう。

浅野(横浜市神奈川区)はかつて全県から男子上位生をあつめて2000名規模の入試でしたが,すぐ近くに横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校附属中という強力なライバルが2017年4月に開校し応募者が1700名まで減りましたが,10月模試志望者数から見ると応募者が1800名前後までは回復しそうです。

慶應普通部(横浜市港北区)は2018年入試で応募者が566→615名と9%の増加でした。2019年入試では慶應湘南藤沢の定員減によって男子の志望者の多くは慶応普通部に回って来ますから2年連続の応募者増となるのは確実です。若干の難易度アップも想定されます。

                 
サレジオ学院 A101→101→(96)%
B96→98→(101
逗子開成 1次85→87→(104)%
2次104→102→(102)%
3次100→113→(105)%
鎌倉学園 1回**→(130)% (2018年新設)
2回88→91→(121)%
3回87→77→(116)%
算数103→115→(97)%

サレジオ学院(横浜市都筑区)のAは2016年から2018年までの3年間応募者が 390名台でほとんど変化なしという珍しいケースでした。10月模試の志望者から見ると2019年入試では応募者が微減となる可能性が出てきました。

逗子開成(逗子市)は国公立大の合格実績を大きく伸ばしました。東大・京大・一橋大・東工大の最難関4大学は22→25名とわずかな増加ですが,国公立大総数では89→119名と30名の増加です。2018年入試では1次・2次で相当に応募者が減りましたが,10月模試の志望者は1次・2次・3次とも10月の志望者は前年比プラスです。

鎌倉学園
鎌倉学園(鎌倉市)は2018年の大学合格実績は国公立大が71→79名と着実に増加。 また合格者絞込みのため多くの学校で減らしている有力私大実績も早慶上智が111→154名と大幅な増加,MARCHも345→358名と伸ばしてい ます。 2018年入試では2/1AMに1回を新設したのでトータルでは応募者が増えていますが,他の回の応募者は減りました。その反動や大学実績の伸びへの好感のためか10月模試の志望者は微減の算数選抜以外は大きく増えています。

(2)女子校

             
フェリス女学院  83→96→(114)%
横浜雙葉  85→92→(89)%
横浜共立学園 A106→104→(80)%
B96→89→(142)%
洗足学園 1回104→109→(81)%
2回99→95→(101)%
3回102→104→(87)%

フェリス女学院
フェリス女学院(横浜市中区)は横浜山手の丘にある創立148年目のプロテスタント系ミッション校です。東大合格実績も大きく回復したのに加えて広報活動強化に転じた効果か10月模試の志望者は14%の大幅増で2019年入試は3年連続の応募者減から増加に転じるのが確実です。

横浜共立学園(横浜市中区)もフェリス女学院創立の翌年(1871年)に開校したプロテスタント系ミッション校です。10月模試志望者はAが20%減,Bが42%増と異様な増減を示しています。Aの減少はフェリス女学院の増加の影響も多少はあるでしょう。

洗足学園(川崎市高津区)の2018年入試の応募者は1回が21%増,2回は3%増,3回は8%増でした。10月模試の志望者から見ると1回が19%の大幅減です。これは難易度がフェリス女学院に並ぶまでに上がって中位層以下に敬遠されているためです。倍率は下がると予想されますが,受験者層が上がっておりボーダーの偏差値は下がらないでしょう。

以下の3校は模試データのみ掲載しておきます。

         
鎌倉女学院 1回101→108→(96)%
2回90→97→(77)%
湘南白百合学園  79→83→(90)%
日本女子大附 1回89→93→(97)%
2回93→89→(119)%

(3)共学校

まず大学付属校から見ていきます。

慶應湘南藤沢 M 123→123→96%
F 132→127→110%
中央大学横浜 1回 M 75→74→(131)%
F 82→89→(126)%
2回 M 98→111→(117)%
F 105→115→(106)%
法政大学第二 1回 M 99→106→(116)%
F 109→101→(96)%
2回 M 86→93→(111)%
F 107→109→(93)%
日本大学 A1 M 75→86→(96)%
F 87→99→(119)%
A2 M 82→101→(95)%
F 137→121→(76)%
B M 104→102→(102)%
F 103→121→(71)%
C M 96→94→(83)%
F 118→119→(87)%

慶應湘南藤沢(藤沢市)は慶應義塾横浜初等部の1期生の進学に伴い外部からの募集定員が120名から70名に大きく削減されます。そのため男女ともに9月模試の志望者が大幅減でしたが,10月模試の志望者はさらに減少しています。

中央大学横浜(横浜市都筑区)の2018年入試の1回の応募者は男子が22%減,女子が7%減でした。それへの反動のためか10月模試の志望者数は男子が31%増,女子は26%増と大幅な増加です。

法政大学第二
法政大学第二(川崎市中原区)の2018年入試の応募者は1回男子が6%減,女子は2%増でした。10月模試の1回の志望者は男子が16%増,女子は4%減,2回は男子が11%増,女子は7%減と男子が増加で女子は減少と男女で志望動向が大きく異なります。この学校は男女別の定員のため合否判定が男女別で,2018年入試の合格点は1回の男子221点,女子230点と女子の方が9点高く,2回は男子216点で女子236点と女子の方が20点も高く女子にとっては厳しい入試でした。2019年は1回の男子の定員を10名減らし,2回女子の定員を10名増やしますが男子の人気は高く、女子には敬遠されているようです。

日本大学
日本大学(横浜市港北区)は進学校化にシフトしているので他の付属校とは異なる志望動向です。定員減,新コース設置,午後入試増設により2017年入試の応募者が急増し難易度もアップ。2018年入試の男子の応募者減は前年の応募者急増の反動です。10月模試の志望者は第一志望者の多いA-1が増え,入試レベルの上昇により中堅上位の進学校である東京都市大等々力や三田国際学園あるいは山手学院と競合するようになったためか併願者の多い午後入試のA-2とBの女子が減っています。さらに2019年より共学化される桐蔭学園も人気が上がって本校と競合するようになりそうです。

次に進学校系の学校を見ていきます。

神奈川大附 A M 87→91→(106)%
F 78→93→(105)%
B M 102→87→(103)%
F 86→82→(116)%
C M 90→82→(117)%
F 94→89→(122)%
桐光学園 1回 M 75→116→(117)%/td>
F 165→142→(58)%
2回 M 77→124→(116)%
F 126→128→(82)%
3回 A M 90→82→(112)%
F 92→104→(103)%
森村学園 1回 M 120→82→(76)%
F 89→97→(91)%
2回 M 132→120→(85)%
F 80→80→(90)%
3回 M 94→123→(114)%
F 105→100→(103)%
山手学院 A午前 M 87→91→(108)%
F 125→111→(94)%
A午後 M **→(160)%  (2018年新設)
F **→(106)%
B M 89→71→(102)%
F 105→104→(76)%

神奈川大附(横浜市緑区)の10月模試の志望者は2018年入試で3回とも応募者が減少(特にBとCの減が大きかった)した反動のためか3回の入試とも志望者が増加です。しかし実際の入試ではAが2017年並み,BとCは2017年並みには戻らないものと思われます。

桐光学園(川崎市麻生区)の10月模試志望者の男子は各回とも10%以上の増加ですが、女子の1回の志望者は42%の大幅減,2回は18%の減少です。男子の増加,女子の減少は確定的と言えます。女子の減少は桐蔭学園の共学化の影響が大きそうです。

森村学園(横浜市緑区)は学校規模が小さく2018年の卒業生は183名でした。その中で国公立大は22→24名と微増ですが,合格者が絞り込まれた私大上位校は早慶上理が51→59名,GMARCHが134→148名のかなりの増加です。しかし10月模試の志望者は1回・2回で減少。特に男子の志望者減が大きくなっています。これは中大横浜や桐光学園との競合によるものでしょう。データでは示せませんが共学化する桐蔭学園の影響もあるでしょう。

山手学院(横浜市栄区)は2018年入試より2/1に午後入試を新設しましたが10月模試では2/1午後の男子が大きく増加しています。ただし他の入試回でも男子の増加に反し女子はA午前とBでは減っています。(2/6の後期は割愛)

広尾学園
桐蔭学園(横浜市青葉区)は学校の大改革で教育も入試も大きく変わります。一つの学園の中に完全6年一貫校の桐蔭学園中等教育学校(男子校)と中学校・高等学校(別学)が併設されていましたが,2018年から高校が別学から共学へ,2019年からは中学からは中学校の募集を停止し中等教育学校に一本化されます。これにともない中等教育学校は男子校から共学校になります。また定員も中学375名・中等教育学校115名,計390名から中等教育学校190名と大幅に減員して大胆な学校規模のダウンサイジングを行います。

新しい進学校を目指すとのことで教育内容も全面的に見直され,さらにアクティブラーニングの第一人者である京都大学の溝上慎一先生(定年ではないが8月末に京大教授を退職し9/1に桐蔭学園理事長代理および桐蔭学園大学の教授に就任)のもとで教員研修も徹底的に行われています。
 あまりにも大きく変わるのでデータの前年比較の意味がないうえ2社のデータしか取れないのでデータで示すことはしませんが,12/1に校長の岡田直哉先生に聞いたところでは,説明会や相談会などで前年を相当に上回る受験生・保護者の参加があるとのことで,実際の入試の応募者も相当に増えることは確実です。

附・千葉私立中学推薦入試速報

千葉県内の私立中学校は女子校が3校,共学校が19校,計22校あり(男子校はなし),その中17校で推薦入試(第一志望入試)が行われました(推薦入試を行っていないのは,渋谷教育学園幕張・市川・芝浦工業大柏・専修大松戸・麗澤の5校)。12/2に入試を行う西武台千葉を除く17校のうち16校は12/1の解禁初日に入試を行っています。 (西武台千葉の第一志望入試は12/2。また八千代松陰は12/1の自己推薦の翌日12/2に学科推薦を実施しています。)以下は現在判明分で(  )内は前年度です。

    定員 応募者 受験者 合格者 倍率
国府台女子 F 50(50) 196(136) 195(136) 68(29)  2.9(2.0)
和洋国府台 F 30(30) 56(59)  56 (57) 43 (51) 1.3 (1.1)
昭和秀英 MF 20(25) 434(350) 434(346) 21(26) 20.7(13.3)
千葉日大一 MF 70(70) 184(201) 182(201) 97(101) 1.9(2.0)
千葉明徳 MF 30(30) 56(36) 55(36) 43(28) 1.3(1.3)
MF 10(20) 7(14) 7(14) 7(12) 1.0(1.2)
東邦大東邦 MF 30(30) 581(591) 581(591) 30(30) 19.4(19.6)
成田高附 MF 35(35) 156(148) 156(146) 44(44) 3.5(3.3)
二松学舎柏 MF 25(25) 25(32) 25(32) 25(32) 1.0(1.0)
日出学園 MF 30(30) 74(54) 73(53) 40(35) 1.8(1.5)
八千代松陰 MF 105(105) 394(356) 390(355) 119(117) 3.3(3.0)

*千葉明徳の上段は第一志望入試で下段は「ルーブリック評価型入試」。 昨年から導入された「ルーブリック評価型入試」は出願条件に第一志望であることを加え入試日を1/20から12/1に移動しました。これにより選抜方法の異なる第一志望入試となっています。

(おわり)

【次回予告】「10月公開模試からみる2019年中学入試動向(3) 附千葉推薦入試速報」

年が明けてすぐ1/10から埼玉の私立中学入試が始まり,1/20からは千葉の私立中の一般入試が始まります。次回は埼玉の私立中入試の速報です。

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