コラム「そうだったのか!中学入試」
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第132話「9月公開模試から見る2019年中学入試動向(2)

2018年12月12日

前回に続き9月模試の志望者から東京の共学校および神奈川・千葉・埼玉の男子校・女子 校・共学校の志望動向を見ていきます。

*首都圏模試センターの模試の複数回入試のある学校のデータは使えないので 採用していません。( )内はデータが3社しかなく直接前年との比較ができ ない学校です。データが2社しか取れない学校・入試回は割愛しています。
*学校名の後ろの数字は2017→2019年の志望者数の対前年同月比(%)推移。 Mは男子、Fは女子です次の2校は県外から大量の併願受験者を集める学校です。


1.東京の共学校

都内の共学上位校は早慶大とMARCH大の付属校が主力です。
まず早慶大系列の2校を見て見ます。

慶應中等部 M 119→123→94%
F 135→132→104%
早稲田実業 M 101→109→116%
F 112→109→110%

慶應中等部(港区)は2018年入試の男子の応募者が19%増と急増した反動か9月の模試志望者は相当な減少です。女子の応募者も17%増ですが男子と異なり2019年も増加が続きそうです。これは慶應湘南藤沢の定員減による応募者流出の受け皿が,男子は慶応普通部と慶應中等部の2校に対し女子は慶応中等部しかないためです。

早稲田実業(国分寺市)の2018年入試の応募者は男女ともに8%増でした。9月模試の志望者から見て2019年入試の応募者は今春に続き増加の可能性大です。

次にMARCH大系列校を見ていきます。(立教大系列校には共 学校がありません)

明大明治 1回 M 116→111→(101)%
F 133→122→(86)%
2回 M 100→105→(127)%
F 124→117→(89)%
青山学院   M 109→110→107%
F 106→109→113%
中央大附 1回 M 108→100→(124)%
F 86→98→(141)%
法政大学 1回 M 113→110→(90)%
F 111→97→(108)%
2回 M 119→113→(120)%
F 95→111→(129)%

明大明治(調布市)は2018年入試で男女ともに応募者が増えました。9月模試の志望者は男子が2回とも増加,女子は2回とも減少と男女で志望傾向が異なっています。


	青山学院
青山学院
青山学院(渋谷区)は2018年入試で男子の応募者が12%増,女子は6%の増加です。9月模試の志望者は男女とも増加で2019年入試では3年連続で応募者が増える可能性大です。









中央大附(小金井市)は2018年入試の応募者は1回が14%増,2回が21%の大幅増加でした。9月模試の志望者は男女ともに増えており人気上昇をうかがわせます。

法政大学(三鷹市)は2007年に男子校から共学化しましたが、ここ数年女子の応募者の方多くなっています。合否判定が男女別のため女子の合格最低点が1回で16点,2回は20点,3回は22点も高くなっています。9月模試の志望者で1回の男子は減少ですが女子は2回とも増加です。


進学校系の2校は9月模試の一部のデータのみ掲示しておきます。(渋谷教育学園渋谷1回や広尾学園2回は2社のデータしかありません)

渋谷教育学園渋谷 2回 M 109→104→(92)%
F 93→97→(97)%
広尾学園 1回 M 101→112→(104)%
F 114→128→(105)%

2.神奈川

(1)男子校

栄光学園   98→108→121%
聖光学院 1回 102→100→(99)%
浅野   102→106→105%
慶應普通部   107→109→104%


栄光学園
栄光学園
栄光学園(鎌倉市)は東大合格者が2014年に大きく減りましたが、この3年で45→57→62→77名と大きく回復。また2017年4月には新校舎が完成し,2018年入試の応募者は636→713→749名と2年連続の増加でしたが,9月模試の志望者数から見ると2019年入試の応募者数はさらに大きく増えて厳しい入試になりそうです。






聖光学院(横浜市中区)は応募者増と難化傾向が続いていました。ともにカトリックミッションの男子校である栄光学園とは入試日が同じで競合していますが,この2年間の栄光学園の人気回復にもかかわらず9月模試の志望者数は前年並みです。なお聖光学院は都内からの受験生も多く、開成との併願者が多い学校です。

慶應普通部横浜市港北区)は2015年に新校舎が完成し,2016入試では応募者が12%増で5年ぶりに600名台を回復しました。2017年入試で560名台になりましたが2018年入試では再び600名台を回復。9月模試の志望者でも好調が続いています。今回は慶應義塾横浜初等部の1期生が進学してくることによる慶應湘南藤沢の定員減の影響も大きいものと思われます。

サレジオ学院 A 101→101→(94)%
逗子開成 1次 85→87→(101)%
2次 104→102→(105)%
鎌倉学園 1回 *→(256名)→(51)%
2回 92→65→(124)%
算数 92→103→(99)%

サレジオ学院(横浜市都筑区)の応募者は2016年から2018年まで3年連続で390名台でしたが,9月模試の志望者数から見るとやや減少しそうな気配です。

逗子開成(逗子市)は国公立大合格実績が89→114名と伸びて好調です。鎌倉学園の2/1AM参入のため2018年入試では応募者が大幅に減少しましたが,9月模試の志望者数からは2019年入試では増加しそうな勢いです。

鎌倉学園(鎌倉市)は2018年から2/1AMに1回入試を新設し253名の応募者を集めました。前年9月の模試3社の志望者合計は256名でしたが、今年の9月は162名と大きく減少しています。(減っているのは確実ですが,模試3社の内訳が異なるので数字はあくまで参考)2/2の2回の応募者は相当に増えそうです。



(1)女子校

まず横浜山手の丘のブランド・ミッション3校から。

フェリス女学院   83→96→110%
横浜雙葉   85→92→95%
横浜共立 A 106→104→(74)%


フェリス女学院
フェリス女学院
フェリス女学院(横浜市中区)は2年後の2020年に創立150周年を迎える日本最古のプロテスタント校で,いうまでもなく神奈川の女子トップ校です。2017年春は東大合格者が半減して7名でしたが、なぜか早慶上智が175→260名と激増。2018年春は東大が13名と例年並みに回復しましたが早慶上智は164名と一昨年並みになっています。今まで広報活動には消極的な学校でしたが,応募者数の減少傾向に危機感を持ったのか塾の説明会や女子校の合同相談会にも参加するなど広報活動への取り組みがこの1年で変わってきました。そのせいか9月模試の志望者は前年10%増ですから2019年入試の応募者は増えそうです。 なお本校在校生の11%は都内生です。


横浜雙葉(横浜市中区)の2018年の応募者は236→191名と19%の大幅減でした。9月模試の志望者から見て昨年ほどではないですが減少傾向が続いているようです。

横浜共立(横浜市中区)の新校舎は2018年3月に完成しています。2017年入試ではAの応募者が297→358名と大きく増加しましたが2018年も前年並みでした。2019年は日曜日を避けてBが2/3→2/4に移動します。9月模試のAの志望者が相当に減っていますが,フェリス女学院にまわっている受験生が増えているのでしょうか。

鎌倉女学院 1回 101→108→(95)%
2回 90→97→(68)%
湘南白百合学園   79→83→105%
洗足学園 1回 104→109→(78)%
2回 99→95→(97)%

鎌倉女学院(鎌倉市)は山手3校の定番の併願校で,横浜共立Bの入試日移動に対応して2回が2/4→2/3に変わります。両校の入試日が入れ替わるだけとはいえ,2/3になれば併願者の多い公立一貫校(特に横浜市立南高附中)と入試日が重複しますから2回の応募者はかなり影響を受けそうです。

湘南白百合学園(藤沢市)はカトリックミッション校で、一般募集が60名の小規模募集校で1回入試の学校です。2016年からの応募者は250→207→179名と大きく減少。その反動か9月模試の志望者は5%増です。

洗足学園(川崎市高津区)は今や県内女子校ではフェリス女学院と並ぶ学校になりました。また近年では東京に近いこともあり女子学院や、鷗友学園女子など都内の有力校との併願者が多く、都内からの受験生も増えています。今春の大学合格実績は東大7名、京大4名、東工大4名、一橋大11名など国公立大総数で78→84→86と微増ですが,医学部医学科23→35→50と大きく伸びています。
2018年入試では3回の入試すべてで応募者増となりました。敬遠傾向が出ているのか9月模試の1回の志望者は相当な減少です。中下位層からはほとんど志願者がいなくなっています。受験者層が上がっており難易度の緩和は期待できません。



(1)共学校

慶應湘南藤沢   M 102→105→(62)%
F 111→110→(61)%
中央大学横浜 1回 M 75→74→(127)%
F 82→89→(130)%
法政大学第二 1回 M 99→106→(113)%
F 109→101→(99)%
神奈川大附 A M 87→91→100%
F 78→93→115%
B M 87→91→100%
F 78→93→115%


慶應湘南藤沢
慶應湘南藤沢
慶應湘南藤沢(藤沢市)は慶応義塾横浜初等部の1期生が内部進学してくるため外部募集の定員が120→70名と大幅削減になります。9月模試の志望者が男女ともに大きく減っていますがこれは当然予想されたことです。なお慶応義塾横浜初等部からの内部進学者は全員慶應湘南藤沢に進学し慶應普通部と慶應中等部には行きません。またトップレベルの学校の一般入試で初の英語入試が導入され注目されます。(入試科目は4科から4科または3科(国・算・英)選択)




中央大学横浜(横浜市都筑区)は中学共学1期生がこの春卒業しました。男子の2018年入試の応募者が230→179名と22%の大幅減でした。その反動か9月模試の志望者数は前年比27%の大幅増です。逆に女子の2018年入試の応募者は397→552名と大幅増でしたが,9月模試の志望者数から見ると2年連続で大きく増えそうです。

神奈川大附(横浜市緑区)は法政大第二や青山学院横浜英和の共学化の影響か2018年入試の応募者が相当に減少しましたが,9月模試の志望者は大きく増加に転じています。

2.千葉

まずトップ3校から見ていきます。

渋谷教育学園幕張 1回 MF 102→104→(106)%
市川 1回 M 100→103→(90)%
F 101→96→(107)%
東邦大東邦 前期 MF 101→98→(105)%

渋谷教育学園幕張(千葉市美浜区)は今春の東大合格者数が78→48名と大きく減りました。それでも千葉のトップ校というより首都圏共学校のトップ校と言った方がよいでしょう。9月模試の志望者数は微増です。

市川(市川市)の男子の9月模試の男子志望者は10%減、女子は7%増と男女で志望状況が大きく異なります。

東邦大東邦(習志野市)は前年の前期入試の応募者が35名減でした。9月模試の志望者は前年比5%増で、増加に転じそうです。


トップ3校に続く学校は模試データの掲示のみです。

昭和学院秀英 2回 M 104→96→(86)%
F 99→96→(103)%
芝浦工大柏 1回 M 90→106→(104)%
F 105→95→(107)%
2回 M 104→100→(126)%
F 88→106→(109)%
専修大松戸 1回 M 104→95→(103)%
F 89→82→(112)%
2回 M 117→97→(91)%
F 99→98→(92)%

3.埼玉

立教新座 1回 112→108→(107)%
浦和明の星 1回 101→105→(103)%
淑徳与野 1回 92→96→(117)%

立教新座(新座市)は埼玉の学校とはいえ東京に隣接して、東京の受験生が多く在校生の6割は都内生です。2018年入試の1回の応募者は5%増でしたが、9月模試の志望者を見るとさらに増えそうな勢いです

浦和明の星女子
浦和明の星女子
浦和明の星女子(さいたま市緑区)は県内で唯一のカトリックミッションの女子校で、都内の女子御三家や神奈川のフェリス女学院など難関校との併願者が多いため2000名近い応募者が集まる学校です。2016~2018年入試の応募者は3年連続で1910名台でした。9月模試の志望者は3%増と微増です。






淑徳与野さいたま市中央区)は浄土宗系の仏教主義の女子校で非常に高いレベルの大 合格実績で県内の女子校では浦和明の星女子につぐ学校です。都内からの併願受験者が多く毎年1300名前後の受験生が集まります。9月模試の志望者は17%増と大幅な増加です。

次の2校は県外から大量の併願受験者を集める学校です。

開智 1回 M 115→107→(114)%
F 141→89→(115)%
先端特待 MF **→(134)%
先端A M 106→101→(85)%
F 143→80→(73)%
2回 M 85→123→(107)%
F 125→81→(99)%
先端B M 91→112→(94)%
F 108→95→(142)%
栄東 A M 111→113→(90)%
F 106→113→(88)%
東大Ⅰ M 96→93→(78)%
F 78→90→(76)%
2回 M 97→110→(100)%
F 98→112→(96)%
東大Ⅱ M 101→131→(91)%
F 114→102→(69)%


開智
開智
開智(さいたま市岩槻区)は2018年入試より1/11に先端特待を導入し 885名の応募者を集めました。9月模試の志望者を見ると先端Aの志望者は減っていますが先端特待は34%の大幅増です。








栄東(さいたま市見沼区)の2018年入試の応募者は10,645→11,654名と前年比9%の増加でした。9月模試の志望者はBの男子以外すべて減っていますが、他の3回は相当に減っています。なお2018年入試より東大Ⅲは廃止になっています。

(おわり)

[次回予告] 「2018年中学入試予想 第3弾 10月公開模試から予想する入試動向付・千葉推薦(第一志望)入試速報 」

 次回は10月模試の志望状況から2018年私立中入試を予想、および千葉の12月推薦(第一志望)入試の速報です。

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