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第122話「2018年中学入試予想 第2弾 9月公開模試から予想する入試動向(2)

2017年11月28日

今回は前回の東京の私立中学に続き神奈川、埼玉、千葉の私立中学の2018年入試を9月の大手公開模試の志望状況から予想します。なお大手公開模試4社の受験者総数は44,258名で前年比プラス1.8%増でした。
なおコメントは7月模試以降の動きのある学校を中心にしています。
*学校名の後ろの数字は志望者数の対前年同月比(%)で2017年7月→2017年9月の順に7月から9月の推移を見ています。またMは男子,Fは女子です。

1.神奈川

(1)男子校

栄光学園 98→108%
聖光学院 1回 102→100%
2回 93→106%
浅野 102→106%
慶應普通部 107→109%

栄光学園(鎌倉市)は2017年に創立70周年を迎え70周年記念事業の新校舎が3月に完成しました。新校舎は広大な敷地を生かして現代の学校建築には珍しい2階建てで、1回が鉄筋コンクリート、2回は木造という斬新なものです。模試志望者は9月に入って前年比8%増といきなり大きく増えています。大学合格実績の回復(東大45→57名など)と新校舎人気でさらに増えていく可能性がありそうです。

聖光学院1回(横浜市中区)は9月で見ると前年並みですが、無風なわけではなく背後には栄光学園との相当な綱引きがあるはずです。この数年聖光学院の方に向いていた受験生の動きの潮目が変わっている可能性があります。

浅野
浅野
浅野(横浜市神奈川区)は9月に入り志望者が2%増から6%増と回復してきています。2/3の入試日程で他の私立有力男子校がないため全県から上位層が集まっていましたが、2017年4月に開校した横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校附中(YSFJH)とは入試日が重なり明らかに競合しています。2年目の2018年入試がどうなるか注目されるところです。

慶應普通部(横浜市港北区)は2016年入試の応募者12%増の反動か、今春入試では応募者が6%減でした。7月から9月にかけて模試の志望者は前年比7%増から9%増と大きく増えてきて人気復活です。

 

サレジオ学院 101→101%
96→98%
逗子開成 1次 85→87%
2次 104→102%
3次 100→113%
鎌倉学園 1回 166→256名(新設)
2回 65→91%
3回 87→77%
算数 103→115%

サレジオ学院(横浜市都筑区)は2017年入試の応募者はAが変わらず、Bは2%増でした。今年はAが微増・Bが微減です。

逗子開成(逗子市)は東大合格者が10→8名とやや減りましたが、国公立大合格者の合計は90→89名とほぼ同数で、医学部医学科合格者は20→34名と大きく増えています。9月の模試志望者は1次が前年比13%減ですが、これは鎌倉学園が2/2から2/1AMに1回入試を移動し入試日が重複するためです。鎌倉学園に流れているのはおそらく主に中位以下の層でしょう。

鎌倉学園(鎌倉市)は前述のように1回を2/1AMに移して逗子開成と真っ向勝負です。前年比のデータはありませんが、9月で256名の志望者を集めていますから入試本番では400名以上の受験者を集めるでしょう。なお2/1PMの算数1科目入試の志望者が7月から9月にかけて大きく増加しています。

 

(2)女子校

フェリス女学院 83→96%
横浜雙葉 85→92%
横浜共立学園 106→104%
96→89%

フェリス女学院
フェリス女学院
フェリス女学院(横浜市中区)は横浜山手の丘にある明治3年(1870年)に創立された日本最古のプロテスタント系ミッション校です。以前の校舎を思わせる瀟洒な新校舎が昨年の12月にすべて完成しています。国公立大の合格実績は東大14→7名、京大5→5名、一橋大10→9名、東工大2→10名と東大は減りましたが最難関レベル全体は前年並みで、国公立大合計は85→75名とやや減っています。しかし合格者数を絞り込んだ難関私大では早稲田大が92→111名、慶応大58→82名、上智大25→67名で早慶上智合計では175→260名と驚異的な増加です。7月模試の志望者が前年比17%減というのは意外でしたが、9月には4%減まで戻してきました。今後もう少し増えてくる可能性があるでしょう。

横浜共立学園(横浜市中区)もフェリス女学院創立の翌年(1871年)に開校したプロテスタントミッション校です。現在高校新校舎等を建設中です。2017年入試ではAの応募者が297→358名と21%増、Bは526→551名と5%増でした。この勢いが続いているようで、Aの模試志望者は7月が6%増、 9月で4%増です。

 

鎌倉女学院 1回 101→108%
2回 90→97%
湘南白百合学園 79→83%
洗足学園 1回 104→109%
2回 99→95%
3回 102→104%
日本女子大附 1回 89→93%
2回 93→89%

鎌倉女学院(鎌倉市)の2/2の1回は2017年入試では応募者が8%増でした。9月模試の志望者も8%増ですから2年続いて8%増ならば単純計算ですが、2016年の応募者の17%増 になります。

洗足学園(川崎市高津区)は勢いがあり9月の模試から見て1回の応募者は確実に増えるでしょう。2回はフェリス女学院や女子学院などのトップ校の併願者が多く受験していますが、難易度が上がってきて相当に力がないと押さえの学校にはならなくなってきています。9月模試の志望者は減っているようですが、入試レベルが緩和することは期待できません。

 

(3)共学校

まず大学付属校から見ていきます。

慶應湘南藤沢 M 102→105%
F 111→110%
中央大学横浜 1回 M 75→74%
F 82→89%
2回 M 98→111%
F 105→115%
法政大学第二 1回 M 99→106%
F 109→101%
2回 M 86→93%
F 107→109%
日本大学 A1 M 75→86%
F 87→99%
A2 M 82→101%
F 137→121%
B M 104→102%
F 103→121%
C M 96→94%
F 118→119%

慶應湘南藤沢
慶應湘南藤沢
慶應湘南藤沢(藤沢市)は 応募者数の増減に隔年現象が見られ、2017年入試では男子の応募者が13%減、女子は6%増でした。9月の模試志望者から見ると男子が5%増、女子は10%増ですから女子は2年連続の増加になりそうです。

2012年に共学化した中央大学附横浜(横浜市都筑区)は一時付属校としての特色を強調していましたが最近はまた進学色が強くなってきています。9月模試の志望者から見ると1回の男女ともに前年比マイナスとなっています。

法政大学第二(川崎市中原区)は昨年春新校舎が完成し同時に共学化しました。定員は男子150名、女子60名と男女別に設定されています。共学3年目の9月の模試志望者では1回の男子志望者は増えていますが、女子は7月から減って前年比1%増ですから、ほぼ前年並みになりそうです。2年後に男女の定員の見直しがあるとのことです。

日本大学(横浜市港北区)は2016年より中学にコース制を導入し、総定員を240名から200名に減員し、 2/1に午後入試(A2)を新設しました。その結果2016年入試では応募者も急増し難易度が上昇。2017年入試では難化に対する敬遠で応募者が減りましたが、9月模試の志望者は1回以外でやや増加しています。特に女子の増加は注目されます。

次に進学校系の学校を見ていきます。

 

山手学院 A午前 M 98→89%
F 125→111%
A午後 M 98→210名(新設)
F 125→175名
M 89→71%
F 105→104%
後期 M 92→113%
F 102→113%
神奈川大学附 A M 87→91%
F 78→93%
B M 102→87%
F 86→82%
C M 90→82%
F 94→89%
桐光学園 1回 M 75→116%
F 165→142%
2回 M 77→124%
F 126→128%
3回A M 90→109%
F 92→104%
森村学園 1回 M 120→82%
F 89→97%
2回 M 132→120%
F 80→80%
3回 M 94→123%
F 105→100%

山手学院
山手学院
山手学院(横浜市栄区)は2018年入試で2/1午後入試を新設しC入試を廃止します。
新設のA午後は9月には400名近い志望者を集めていますが、2/1のA午前と2/2の午後が減っています。後期は増えていますが日程が2/9と遅いのであまりあてになりません。

神奈川大学附(横浜市緑区)はほとんどが他大学受験です。今春の大学合格実績も前年に続いて好調で、旧帝大と東工大・一橋大合計で28名、国公立大合計は63名、早慶上理大156名(現浪含む、卒業生230名)でしたが、9月模試の志望者はA・B・Cの3回の男女すべてで前年比を下回っています。

桐光学園(川崎市麻生区)は前年は男子減少、女子増加という傾向がはっきり出ていましたが9月模試の志望者は男女ともに前年比を上回っています。(3回Bの英語資格入試はデータ件数が少ないので割愛)

森村学園(横浜市緑区)は前年の大学合格実績が大きく躍進して、国公立大が33名、早慶上理大は103名、GMARCH大は196名と大幅に増え、いずれも過去最高の実績でした。そのため2017年入試の応募者は3回の入試すべてで男女とも増えましたが、9月模試の志望者ではやや敬遠傾向が見られます。

 

2.千葉

東京・神奈川の入試は2月1日が解禁日で、千葉・埼玉の中学は1月入試です。そのため千葉・埼玉の私立中学には東京・神奈川の受験生が大量に「試し受験」に来るので、定員をはるかに超えた合格者を出します。なお2月入試の応募者数は1月入試と東京入試の結果によって大きく変動するため、模試データおよびコメントは割愛します。

まずトップ3校から見ていきます。

 

渋谷教育学園幕張 1回 MF 102→104%
市川 1回 M 100→103%
F 101→96%
東邦大東邦 前期 MF 101→98%

渋谷教育学園幕張(千葉市美浜区)は7月・9月の模試志望者を見ると応募者がやや増えそうですが、この程度の増加では難易度の変動はないでしょう。

市川(市川市)の1回は4科入試と、国語・算数と英語A(英検2級程度)と英語B(英語による作文)の英語選択入試になります。(国語・算数は同一問題)首都圏で英語入試を導入する学校が増えていますが、その中では最も入試レベルの高い学校です。

東邦大東邦(習志野市)は2017年入試より12/1に30名の定員で推薦入試を新設し、応募倍率が20.3倍という高倍率になりました。9月の模試データには推薦志望者が反映されていませんが、今年も相当な人数の志望者がいるのは間違いないでしょう

次にトップ3校に続く学校を見ていきます。

 

昭和学院秀英 午後特別 M ※→91名(新設)
F ※→122名(新設)
2回 M 104→96%
F 99→96%
3回 M 109→108%
F 78→97%
芝浦工大柏 1回 M 90→106%
F 105→95%
2回 M 104→100%
F 88→106%
専修大松戸 1回 M 104→95%
F 89→82%
2回 M 117→97%
F 99→98%
麗澤 1回 M 105→106%
F 101→89%
2回 M 144→138%
F 112→96%
3回 M 108→106%
F 156→132%

昭和学院秀英
昭和学院秀英
昭和学院秀英(千葉市美浜区)の表中にはありませんが12/1の1回は第一志望入試です。
2018年入試では1/20PMに午後特別入試が定員20名で新設されます。午前中にすぐ近くの市川を受験した受験生に午後は昭和学院秀英の午後特別入試を受験してもらう狙いです。9月模試の志望者は200名を超えていて、実際の入試ではもっと多くの受験生が受験するのは間違いないでしょう。

麗澤(柏市)の1回・2回では9月に入って男子の志望者増、女子の志望者減と志望の傾向がはっきり出ています。

 

3.埼玉

立教新座 1回 112→108%
浦和明の星 1回 101→105%
淑徳与野 1回 92→96%

立教新座(新座市)は2016年入試で1回の応募者が1,343→1,622名と21%の大幅増でしたが、さすがに敬遠されたのか2017年入試では1,622→1,589名と2%減でした。しかし7月、9月の志望者から見て2018年入試では再び増加に転じそうです。

浦和明の星女子(さいたま市緑区)は県内で唯一のカトリックミッションの女子校で都内の難関校との併願者の多い学校です。2016年入試で1回・2回とも大幅に応募者が増加しましたが、2017年入試でも7月、9月の模試志望者は更に増えそうな気配です。

次の2校は県外から大量の併願受験者を集める学校です。

 

開智 1回 M 112→106%
F F 89→93%
先端特待 M ※→160名(新設)
F ※→104名(新設)
先端A M 101→80%
F 80→56%
2回 M 123→103%
F 81→74%
先端B M 112→81%
F 95→72%
栄東 A M 111→115%
F 106→111%
東大Ⅰ M 96→95%
F 78→83%
B M 97→98%
F 98→109%
東大Ⅱ M 101→124%
F 114→98%

開智
開智
開智(さいたま市岩槻区)は1/11に先端特待を定員40名で新設します。合格者は全員特待生です。これにより入試回は4回から5回になり、先端特待の入試日が先端A・先端Bより早いため、先端A・先端Bの入試状況は前年とは大きく変わります。先端特待入試の新設の公表が遅れて7月の模試データには反映されていませんが、9月模試の志望者は300名を超えています。この調子で行くと入試本番では1,000名を超える受験生を集めそうです。

栄東(さいたま市見沼区)の2017年春の卒業生は495名で東大15名、京大1名、一橋大6名、東工大5名、国公立大合計では223名です。
2014年・2015年入試で応募総数が1万名を超える中学入試では例を見ない大規模入試となりました。2016年の応募者は減りましたが、応募総数では1万名を超えています。2017年入試では応募者が延べ10,756名で、受験者9,460名、合格者は特待合格620名、東大クラス合格2,341名、難関大クラス合格2,776名で、合格者の合計は5,737名でした。2018年入試では2/4の定員10名の東大Ⅲが廃止となり、Bの定員が10名増員されて40名になります。9月模試の志望者は2017年入試で応募者が大きく増えたAがさらに増えています。東大Ⅰは今春から特待生選抜に変わって応募者が大きく減りましたが、2018年の応募者は今春入試に続いてさらに減りそうな気配です。

(おわり)

[次回予告] 「2018年中学入試予想 第3弾 10月公開模試から予想する入試動向」

10月は志望校が固まってくる時期です。主要校についてはほぼ確定的な状況がお伝えできると思います。

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