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第116話「2017年 大学合格実績が伸びた注目校(2)

2017年6月29日

前回の国公立大に続き,今回は早慶上理大やGMARCH大の合格実績を伸ばしている学校についてお伝えします。

まず押さえておきたいのが今春の私立大学の入試の特殊な事情です。一部の私大(多くは難関私大です)が定員をはるかに超える入学者を確保し,多くの中堅以下や地方の私大が定員を確保できない現状に対し,文科省は入学者が定員を超過(許容範囲は定員8000名以上の場合2017年が定員の114%まで,2018年は定員の110%まで)した私大に対し超過分の補助金を交付しないと激しい対応を決めたため,ほとんどの難関私立大学が合格者を大きく絞り込みました。

以下に早慶上理大,GMARCH大の合格者の前年比較をまとめておきます。

早稲田大 17,976→16,087名(1、889名減,10.5%減)
慶応義塾大 9,252→7,969名(1、283名減,13.9%減)
上智大 5,176→4,845名(331名減,6.4%減)
東京理科大 15,455→15,305名(150名減,1.0%減)
「早慶上理」計 47,859→44,206名(3,653名減,7.6%減)
学習院大 4,286→3,831名(455名減,10.6%減)
明治大 24,144→22,589名(1,555名減,6.4%減)
青山学院大 8,833→7,722名(1,111名減,12.6%減)
立教大 12,828→11,196名(1,632名減,12.7%減)
中央大 16,849→15,743名(1,106名減,6.6%減)
法政大 23,192→21,152名(2,040名減,8.8%減)
「GMARCH」計 90、132→82、233名(7,899名減,8.8%減)
「早慶上理・GMARCH」計 137,991→126,439名(11,552名減,8.4%減)

以上により,理論的には早慶上理大の合格実績は7.6%減で前年並み,GMARCH大の合格実績は8.8%減で前年並みということになります。

1.早慶大合格者上位20校

早稲田大学・慶應義塾大学の付属校,係属校(早稲田高校を除き)は100%近くが併設大学に進学するので(たとえば早稲田大学高等学院の卒業生は474名で470名が早稲田大学に進学,慶應義塾高校の卒業生は696名で684名が慶應義塾大学へ進学),当然ながら合格者のランキングの上位4校はいずれも両大学の付属校,係属校ですが,本稿の問題関心から外れるのでランキングからは除いてあります。

なお学校名の右の( )内の数字は2017年卒業生数,その後ろは現役浪人合わせた2016年合格者数→2017年合格者数です。

(早稲田大学)

1.開成(398) 283→195名
2.渋谷教育学園幕張(353) 220→193名
3.栄東(495) 179→164名
4.県立横浜翠嵐(354) 109→161名
5.海城(353) 126→156名
6.市川(436) 133→151名
7.桜蔭(234) 115→148名
8.城北(370) 152→144名
9.東京学芸大附(330) 116→140名
10.聖光学院(224) 136→138名
11.麻布(299) 171→137名
12.都立西(328) 158→135名
13.女子学院(216) 180→132名
14.都立日比谷(321) 201→128名
14.県立湘南(355) 201→128名
15.攻玉社(250) 95→123名
16.都立国立(369) 131→119名
17.本郷(305) 176→116名
18.浅野(268) 155→115名
18.豊島岡女子(335) 152→115名
18.洗足学園(240) 152→115名
18.筑波大附(252) 108→115名

減っている学校が目立ちますが,特に最難関レベルの減少が目立ち,開成は31%の大幅減,麻布は20%減,女子学院は27%減,公立トップ校では都立日比谷,県立湘南とも36%減です。その中で目立って増えているのが県立横浜翠嵐48%増,海城24%増,桜蔭29%増,攻玉社27%増です。

(慶應義塾大)

1.開成(398) 177→159名
2.渋谷教育学園幕張(353) 138→150名
3.聖光学院(224) 127→130名
3.県立横浜翠嵐(354) 80→130名
5.都立日比谷(321) 169→128名
6.浅野(268) 154→122名
7.攻玉社(250) 73→118名
8.東京学芸大附(330) 103→103名
9.海城(315) 99→100名
10.市川(436) 110→97名
11.本郷(305) 77→94名
11.城北(370) 72→94名
13.桜蔭(234) 80→92名
14.都立西(328) 110→91名
15.豊島岡女子(335) 93→88名
16.栄東(495) 75→85名
17.フェリス女学院(183名) 58→82名
17.県立湘南(355) 91→82名
19.筑波大学附駒場(160) 53→80名
20.女子学院(216) 89→79名

20校中,増えているのが11校,減っているのが8校ですから早大とは傾向が異なっています。増加が目立つのは県立横浜翠嵐63%増,攻玉社62%増,筑波大附駒場51%増,フェリス女学院の41%増,本郷22%増、城北31%増です。また減少が目立つのは都立日比谷24%減,浅野21%減でしょう。

難関私大実績が伸びた学校

今年の私大入試の前述の事情によって多くの学校は難関私大の実績を減らしていますが,その中で合格者を増やしている数少ない学校について見ていきます。

攻玉社(品川区)

早稲田大 95→123
慶應義塾大 73→118
上智大 24→52
東京理科大 58→83
早慶上理計 250→376名(50%増)
明治大 69→157名
青山学院大 15→27名
立教大 22→21名
中央大 36→54名
法政大 9→33名
学習院大 7→11名
GMARCH計 158→303名(92%増)

攻玉社
攻玉社
今春の大学進学の躍進した学校として首都圏私学では最も注目される学校です。国公立大は東大こそ21→14名と減っていますが、国公立大総計では76→95名と増えています。そして驚くほど増えているのが早慶上理大,GMARCH大などの難関私大です。とりわけ、慶大は62%増,上智大は117%増,早慶上理大大計で50%増です。また明大は128%増で,GMARCH大計ではなんと92%増です。(2017年卒業生250名)

海城(新宿区)

早稲田大 126→156名
慶應義塾大 99→104名
上智大 22→25名
東京理科大 82→90名
早慶上理計 329→375名(14%増)
明治大 61→84名
青山学院大 4→6名
立教大 24→18名
中央大 34→48名
法政大 22→25名
学習院大 5→2名
GMARCH計 150→183名(22%増)

早大の増加が24%増と大きく,早慶上理大合計では14%増です。GMARCH大で大きく増えているのは明治大と中央大で,青山学院大と学習院大が少ないのはトップレベルの男子校によく見られるところです。

聖光学院(横浜市中区)

早稲田大 140→138名
慶應義塾大 127→130名
上智大 9→17名
東京理科大 51→59名
早慶上理計 327→344名(5%増)
明治大 21→30名
青山学院大 2→2名
立教大 2→5名
中央大 19→15名
法政大 1→6名
学習院大 0→0名
GMARCH計 45→58名(29%増)


聖光学院
聖光学院
聖光学院を難関私大が増えた学校として取り上げるのはふさわしくないかもしれませんがケーススタディとして見ていただければと思います。聖光学院は神奈川男子のトップ校で,今春は東大が71→69名と2名減ですが国公立大合計では149→155名と微増です。東大の2名減は国公立大医学部受験者の増加によるものでしょう(国公立大医学部合格者21→27名)。早慶上理大合格者が5%増,GMARCH大合格者が29%増で確かに難関私大実績が伸びていますが,このレベルの学校になると早慶の受験者の多くは東大などの難関国公立大の併願校(ようするに滑り止め)として受けており,早慶上理大やGMARCH大の実績が伸びても実際のところは進学しない生徒が多く,実質的な意味は小さいものと思われます。GMARCH大などはむしろ少ない方が良いのかもしれません。(2017年卒業生224名)

東京都市大付(世田谷区)

早稲田大 29→60名
慶應義塾大 20→24名
上智大 21→24名
東京理科大 43→50名
早慶上理計 113→158名(40%増)
明治大 54→71名
青山学院大 37→23名
立教大 23→22名
中央大 29→42名
法政大 35→57名
学習院大 13→9名
GMARCH計 191→224名(17%増)


東京都市大付
東京都市大付
非常に勢いがあり毎年のように進学実績を伸ばしていますが、今春の早大の107%増は驚異的な増加です。早慶上理大計では40%増。GMARCH大は大学により増減がありますが、6大学合計では17%増となっています。(2017年卒業生226名)

京華(文京区)

早稲田大 4→7名
慶應義塾大 3→3名
上智大 1→9名
東京理科大 5→11名
早慶上理計 13→30名(131%増)
明治大 7→13名
青山学院大 5→9名
立教大 3→9名
中央大 12→23名
法政大 20→23名
学習院大 7→5名
GMARCH計 54→82名(52%増)


京華
京華
都内の中堅男子校の中でも入学しやすいレベルの学校ですが,今春は東大合格者1名とともに難関次第の実績を大きく伸ばしています。

鎌倉学園(鎌倉市)

早稲田大 58→63名
慶應義塾大 18→27名
上智大 25→21名
東京理科大 45→64名
早慶上理計 146→175名(20%増)
明治大 116→116名
青山学院大 39→36名
立教大 30→36名
中央大 59→79名
法政大 81→79名
学習院大 13→15名
GMARCH計 338→361名(7%増)

早慶上理大20%増と難関私大実績が大きく伸びています。国公立大でも東大1→2名,東工大2→5名と好調ですから,この大学進学実績の伸長を背景に次年度入試で2/1午前参入を決断したのでしょうか。(2017年卒業生323名)

鷗友学園女子(世田谷区)

早稲田大 93→98名
慶應義塾大 50→55名
上智大 47→68名
東京理科大 77→55名
早慶上理計 267→276名(6%増)
明治大 129→132名
青山学院大 30→48名
立教大 78→78名
中央大 50→58名
法政大 33→33名
学習院大 9→8名
GMARCH計 329→357名(9%増)


鷗友学園女子
鷗友学園女子
鷗友学園女子は女子御三家や豊島岡女子につぐ人気校です。東大合格者は7→9名ですが現役合格者は3→8名と大きく増えました。国公立大合計では85→94名と11%増です。
難関私大の実績も早慶上理大が6%増,GMARCH大が9%増ですからなかなかのものです。

また早慶上理大は6%増ですが,減っている東京理科大を除いた早慶上智大なら190→221名と16%増です。(2017年卒業生260名)

フェリス女学院(横浜市中区)

早稲田大 92→111名
慶應義塾大 58→82名
上智大 25→67名
東京理科大 54→59名
早慶上理計 229→319名(39%増)
明治大 81→96名
青山学院大 21→39名
立教大 31→27名
中央大 36→40名
法政大 25→23名
学習院大 3→5名
GMARCH計 197→229名(16%増)


フェリス女学院
フェリス女学院
フェリス女学院は神奈川女子のトップ校で,今春は東大が14→7名と半減,国公立大合計でも85→75名とやや減っています。しかし早大の21%増,慶応大が41%増,上智大はなんと168%増と大きく伸びて,早慶上理大合計では39%増,GMARCH大合計では16%増です。(2017年卒業生183名)

富士見(練馬区)

早稲田大 26→55名
慶應義塾大 22→13名
上智大 22→34名
東京理科大 17→25名
早慶上理計 87→127名(46%増)
明治大 57→59名
青山学院大 13→31名
立教大 53→69名
中央大 39→38名
法政大 69→59名
学習院大 13→16名
GMARCH計 244→272名(11%増)


富士見
富士見
富士見は2020年に創立80年を迎え,記念事業として新校舎の建設が順調に進んでいます。この3月に中学高校校舎はすべて完成し残るは新図書館のみとなっています。

また今春の女子中堅校で最も大学進学実績を伸ばした学校としても注目されるところです。3年ぶりの東大合格者が3名というのも話題ですが,難関私大の実績も大きく伸ばしています。早大,上智大の伸びが大きく,早慶上理大計で46%増,また青学大や立教大の伸びが大きくGMARCH大は合計11%増です。(2017年卒業生218名)

大妻(千代田区)

早稲田大 39→46名
慶應義塾大 20→20名
上智大 24→41名
東京理科大 29→35名
早慶上理計 112→142名(27%増)
明治大 64→72名
青山学院大 33→31名
立教大 74→72名
中央大 17→34名
法政大 65→76名
学習院大 20→18名
GMARCH計 273→303名(11%増)

今春の都心の中堅女子校では最も進学実績が伸びた学校です。特に上智大は71%増と大きく伸びています。(2017年卒業生272名)

カリタス女子(川崎市多摩区)

早稲田大 9→15名
慶應義塾大 12→15名
上智大 13→19名
東京理科大 1→5名
早慶上理計 35→54名(54%増)
明治大 14→28名
青山学院大 18→20名
立教大 21→27名
中央大 26→28名
法政大 13→17名
学習院大 10→14名
GMARCH計 102→134名(31%増)


カリタス女子
カリタス女子
よく見ると早慶上理大・GMARCH大の10大学すべてが増えていると言う珍しい学校です。まんべんなく増えているようですが,その中では明治大の倍増や東京理科大の急増が目につきます。(2017年卒業生187名)

関東学院(横浜市南区)

早稲田大 9→14名
慶應義塾大 5→10名
上智大 12→17名
東京理科大 12→17名
早慶上理計 38→58名(53%増)
明治大 22→32名
青山学院大 15→25名
立教大 28→19名
中央大 18→30名
法政大 38→42名
学習院大 11→10名
GMARCH計 132→158名(20%増)

附属校から進学校への転換をめざし着実に前進していましたが,今春は難関私大を大きく伸ばしています。国公立大も最難関の一橋大1名,東北大1名を含めて14名(現役11)
と良い結果を出しています。(2017年卒業生242名)

(おわり)

[次回予告] 「動き出した2018年中学入試(2)」

第114話以降に判明した2018年入試の重要な変更についてお伝えしていきます。

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