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第115話「2017年 大学合格実績が伸びた注目校(1)

2017年5月30日

1.東大合格者数

毎年週刊誌や受験雑誌などで東大合格者数が大きな話題となりますが,ここでは上位校の東大合格者数の5年間の推移を見ながらいくつかの視点で考えて見ます。

*学校名の後ろの( )内は今春の卒業生数。%は現浪合わせた合格者(現浪計)の今春の卒業生に占める割合

(1)東大合格者数1位~10位

1位 開成(398) 203→170→158→185→171→160(40%)
2位 筑波大附駒場(160) 83→103→104→112→102→102(64%)
3位 灘(218) 103→105→104→94→94→94(43%)
4位 麻布(299) 90→82→82→88→94→79(26%)
5位 渋谷教育学園幕張(349) 49→61→48→56→76→78(22%)
6位 聖光学院(228) 65→62→71→74→71→69(30%)
7位 桜蔭(231) 58→66→69→76→59→63(27%)
8位 栄光学園(176) 70→ 52→ 67→45→57 →62(35%)
9位 駒場東邦(237) 69→59→75→82→57→52(22%)
10位 海城 (315) 34→47→40→56→30→49(16%)

これを見ていくつか注目される点をあげてみれば、

①10校中9校は順位こそ変わっていますが前年と同じ顔ぶれです。入れ替わったのは海城と東京学芸大附で,昨年海城が56→30名と大きく減ってベスト10から外れましたが今年は30→49名と大きく回復してベスト10に復帰、東京学芸大附は57→46名と減って11位となりベスト10から外れました。

②すでにベスト10の常連校となっている渋谷教育学園幕張は3年連続の増加でベスト5をキープしています。

③増減が大きい学校
開成は不動の1位ですが年度ごとの変動が結構大きく,今春は11名減ですがプラスマイナス20前後の増減は普通のことです。
今年の増加で目立つのは上記の海城の19名増、また減少で目立つのは麻布の15名減です。

④合格者の割合
学校規模を考慮して合格者数ではなく合格者数(現浪計)の卒業生数に占める割合(%)で見ると筑波大附駒場の64%が群を抜いています。これに次ぐのが40%台の開成と灘で、さらにこれに次ぐのが30%台の栄光学園と聖光学院です。
渋谷教育学園幕張は卒業生が349名と学校規模が大きいので,割合で見ると22%で10校中8位です。

(2)東大合格者数11位以下

ここからは首都圏の学校のみ見ていきます。

40名台
東京学芸大附(330) 55→68→56→54→57→46(14%)
都立日比谷(315) 30→29→37→37→53→45(14%)

東京学芸大附は50名~60名台を維持していましたが,とうとう50名を切ってベスト10からはずれてしまいました。

30名台
筑波大附(252) 31→38→29→17→32→37(15%)
女子学院(216) 23→37→24→30→34→36 (16%)
県立横浜翠嵐(354) 11→17→22→16→20→34(10%)
県立浦和(362) 40→46→33→27→22→32(9%)
武蔵(169) 20→29→22→27→26→32(19%)
浅野(268) 29→27→34→40→30→32(12%)
早稲田(305) 23→13→26→28→38→30 (10%)

①30名台で目につくのは県立横浜翠嵐の20→34名という大躍進です。東大のみならず他の国公立大や早慶上智大などの難関大が大きく伸びています。

②武蔵はここ数年20名台が続いていましたが,久方ぶりに30名台を回復しました。入試レベルも上がってきていますから今後増加傾向が続きそうです。

20名台
都立西(328) 24→34→31→22→32→27(8%)
渋谷教育学園渋谷(208) 16→12→14→33→30 →25(12%)
豊島岡女子(335) 25→27→33→30→41→21(6%)

豊島岡女子は41→21名とほぼ半減です。桜蔭と並んで女子校としては非常に理系進学者の多い学校ですが,理系の中でも上位層の医学部志向が強かったためでしょうか。

14~18名
県立千葉(320) 31→25→21→23→32→18(6%)
市川(436) 6→13→11→13→13→17(4%)
都立国立(369) 15→22→24→20→20→17(5%)
城北(370) 16→12→18→8→11→16(4%)
栄東(495) 11→12→14→9→27→15(3%)
都立小石川(154) 4→5→6→9→14→14(9%)
攻玉社(250) 19→14→21→21→21→14(6%)
雙葉(178) 10→11→15→12→14→14(8%)

県立千葉は県内トップの公立高校で首都圏でも有数の進学校でしたが,東大合格者数の県内トップの地位を渋谷教育学園幕張に譲って以降,渋谷教育学園幕張の東大合格者数が増えるのと反比例するように合格者が30名台→20名台と低落傾向が続いていました。2016年は4年振りに30名台に回復しましたが,2017年はよもやの10名台です。なお合格者の中学からの入学生と高校からの入学生の内訳は非公表です。

2.国公立大合格者数が伸びている学校

ここでは国公立大合格者数が伸びている学校を何校かとりあげて見ていきます。( )内は現役合格数,また旧帝大クラスは東大・京大・北大・東北大・阪大・名大・九大の旧7帝大に一橋大・東工大を加えた最難関国立9大学です。また割合(%)は各年度卒業生に占める国公立大合格者の割合のことです。


本郷
本郷
本郷(豊島区) 101(79)→107(66)名(30%)
国公立大合格者合計は101→107名と6名増。主な大学は東大10名,京大4名,一橋大6名,東工大9名,北大6名,東北大7名,名古屋大3名,阪大1名などです。東大は11→10名と1名減ですが,旧帝大クラスの合計では38→46名と大きく増えています。また医学部医学科は59(18)→54(23)名と減っていますが,国公立大学の医学部医学科は,北大医学部2名,東北大医学部2名など8→13名と伸びています。中堅上位の男子校の中では最も着実に実績を伸ばしている学校と言ってよいでしょう。(2017年3月卒業362名)

東京都市大附(世田谷区) 56(36)名→59(48)名 (26%) 
国公立大合格者合計は56→59名と3名増ですが,旧帝大クラスは京大1名,一橋大2名,東工大3名,阪大1,北大5名,名大2など合計では9→15名と大きく増えています。また医学部医学科は信州大1名,山梨大1名など12(現役7)名です。(2017年3月卒業226名)

洗足学園(川崎市高津区) 78(70)→83(72)名(35%) 
国公立大合格者合計は78→83名と5名増。主な大学は東大9名,京大1名,一橋大6名,東工大7名,北大1名,東北大1名,東京外語大6名,東京医科歯科大4名などです。なお医学部医学科合格者は東大理科Ⅲ類を含め国公立大が9名,私大が26名です。海外の大学の合格者も多くYale Universityなどのべ16名でした。(2017年3月卒業240名)

横浜共立学園(横浜市中区) 33(29)→49(42)名(29%)


横浜共立学園
横浜共立学園
国公立大合格者合計は33→49名と16名増です。主な大学は東大5名,京大1名,一橋大4名,東工大4名,東京外語大2名,東京医科歯科大3名などです。医学部医学科は筑波大(医学系)2名,群馬大(医学部)1名など12名で現役は5名でした。(2017年3月卒業169名)

広尾学園(港区) 42(31)→67(60)名(23%)
国公立大合格者合計は42(31)→67名と25名の大幅増です。主な大学は東大6名,京大5名,一橋大4名,東工大2名,東北大2,東京外語大5など。医学部医 学科合格者は京大医学部2名,新潟大医学部2名を含めて24→37名と大躍進です。なお海外大合格者は13(13)名でした。(2017年3月卒業287名)


宝仙理数インター
宝仙理数インター
宝仙理数インター(中野区) 20(16)→40(30)名 (23%)
国公立大合格者合計は20→40名と倍増です。主な大学は東大1名,京大2名,東工大1名,北大1名,九大1名,東京外語大2名,筑波大大3名などです。医学部医学科は信州大医学部など13名で現役は1名でした。(2017年3月卒業175名)

3.国公立大合格者数が伸びている公立中高一貫校

都立小石川中等教育学校(文京区)

東大 9(9)→14(9)→14(11)名
旧帝大クラス 20(18)→27(21)→37(31)名
国公立大計 73(58)→74(58)→81(61)名
卒業生数 157→148→154名
割合 46→50→53%

2006年に名門都立小石川高校を母体校として開校した都立小石川中等教育学校は都内公立中高一貫校のトップ校です。上記は4期生から6期生の国公立大進路結果です。東大は9→14→14名と前年同数ですが,現役合格は9→11名と増えています。旧帝大クラスも20→27→37名と大きく伸びています。医学部医学科は東大理科Ⅲ類を含めて国公立9(4)名,私大14(2)名,合計23(6)名でした。

都立南多摩中等教育学校(八王子市)

東大 1(1)→3(3)名
旧帝大クラス 8(8)→16(15)名
国公立大計 34(34)→47(41)名
卒業生数 147→145名
割合 23→32%


都立南多摩中等教育学校
都立南多摩中等教育学校
都立南多摩中等教育学校は2010年に開校した都立一貫校4校のうちの1校です。2016年に卒業した1期生ではさほど目立ちませんでしたが,2017年3月卒業の2期生の実績は大きく伸びています。旧帝大クラスでは東大3(3)名,北大3(3)名,東北大2(1)名,東工大4(4)名,一橋大4(4)名と16名中15名は現役合格です。

国公立大合格者の割合は23→32%と大きく増えています。

都立大泉高校附中(練馬区)

東大 1(1)→6(6)名
旧帝大クラス 8(4)→18(14)名
国公立大計 34(24)→61(51)名
卒業生数 193→193名
割合 18→32%


都立大泉高校附中
都立大泉高校附中
進学指導重点校での管理職経験のある校長の柴田誠先生は着任早々,国公立大対応のカリキュラム策定や進路指導・教科指導の体制の改善に取り組みました。2016年卒業の1期生には間に合いませんでしたが,2017年卒業の2期生にはその成果がはっきりと表れています。東大の1→6名(全員現役)も注目されますが,学校全体の評価としては国公立大合計が34→61名,特に現役24→51名が大きな意味を持っているでしょう。

3期生は高1から新カリキュラム,新体制で学んでいますから,さらに大きな伸びが期待されます(なお合格者の中学からの入学生と高校からの入学生の内訳は非公表ですが旧帝大クラスなどの難関大の合格者はほとんど一貫生でしょう)。

都立富士高校附中(練馬区)

東大 2(2)→0(0)名
旧帝大クラス 7(7)→6(4)名
国公立大計 45(40)→51(37)名
卒業生数 191→191名
割合 24→27%

都立の公立一貫校としては例外的に開校時の募集に失敗し,当初はあまり倍率が出ていませんでしたがその後のテコ入れもあり他校並みの倍率になりました。2016年に東京都教育委員会から「理数アカデミー校」に指定され新しい取り組みが始まり人気が急上昇,今春入試では都内の公立一貫校中最も応募者が増えた学校です。
開校は都立大泉高校附中と同じで,2016年3月に中学1期生が卒業。1期生の選抜状況は良くなかったのですが,東大2(2)名で国公立大合格者45(40)名と同時開校の4校(富士,大泉,三鷹,南多摩)の中では一番良い進路状況でした。

2017年3月に卒業した2期生の国公立大は45→51名と6名増です。主な大学は東大0名ながら東工大3(2)名,一橋大3(2)名,筑波大2(2)名,千葉大4(2)名などで信州大3(3)名のうち1名は医学部です。

神奈川県立相模原中等教育学校(相模原市南区)

東大 5(5)→7(6)→6(6)名
旧帝大クラス 22(22)→16(15)→24(21)名
国公立大計 55(55)→59(57)→66(60)名
卒業生数 152→154→156名
割合 36%→38%→42%

上記データは1期生から3期生までの国公立大実績推移です。この学校は1期生から予想を超える高いレベルの進路実績を挙げました。2017年の東大は6名(現役6)と1名減ですが,ご覧のとおり3年間で着実に国公立大実績を伸ばしていて,国公立大合格者の割合は36→38→42%と増えています。2期生の旧帝大クラスが減っているのは理系上位層に医学部志向が強かったためでしょう。

(つづく)

[次回予告] 「2017年 大学合格実績が伸びた注目校(2)」

次回は早慶上理大やGMARCH大などの難関私大の実績を伸ばしている学校について見ていきます。

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