コラム「そうだったのか!中学入試」
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第108話「2017年中学入試速報第3弾!―― 東京・神奈川の私立男子中入試 ――

2017年2月21

今回は前回の千葉私立中入試速報に続き,2月1日からスタートした東京・神奈川の私立中入試のうち男子校についての速報です。主要校や注目すべき学校については簡単なコメントを加えています。
本稿は基本的に2/11までに公表されたデータにより書いていますが,作成中に公表されたデータをいくつか追補しています。

なお学校名の後の数字は応募者数の2016→2017年推移、( )内は前年比(%),倍率の2016→2017年推移です。倍率は受験者数/合格者数による実倍率です。新設入試の前年データおよび受験者数・合格者数のデータ未公表で実倍率が算出できない箇所は**で表示しています。

1.東京

開成 1211→1195(99%) 2.9→2.9倍
麻布 908→967(106%) 2.3→2.5倍
武蔵 608→592(97%) 3.2→3.1倍
駒場東邦 606→532(88%) 2.1→1.9倍

開成(台東区)の応募者は模試から予想された通り1211→1195名と微減でしたが、実受験者は逆に1132→1142名と微増となりました。これは欠席者が80→53名と減ったためです。
倍率も2.9→2.9で変わらず,難易度にも変化はありません。


麻布
麻布
麻布(港区)も模試から5%前後の増加を予想していましたが,応募者・受験者とも6%増になりました。合格者を390→382名とやや減らしているため,倍率は2.3→2.5倍に上昇。

武蔵(練馬区)の応募者は3%減。倍率が3.2→3.1倍とわずかに下がっていますが,受験者層は上がっています。

駒場東邦(世田谷区)の応募者は2016年春の東大実績が82→57名と大きく低下したため予想通り606→532名と12%の相当な減少で,倍率も2.1→1.9倍と低下。難易度はやや緩和している可能性があります。

海城 1回 513→470(92%) 2.9→2.5倍
2回 1230→1133(92%) 3.0→2.7倍
早稲田 1回 759→787(104%) 3.0→3.0倍
2回 1300→1378(106%) 4.0→4.4倍
1回 655→620(95%) 3.2→2.9倍
2回 1619→1524(94%) 3.6→3.8倍

海城(新宿区)は2014年から3年間の東大の合格実績が40→56→30名,早慶大の合格実績が260→275→225名と明らかに2016年に実績がかなり下がっているのが影響したのか,1回・2回ともに応募者が8%減で倍率も低下しており,難易度が緩和している可能性があります。なお帰国入試はA方式・B方式・C方式の合計で応募者148名,受験者148名,合格者63名でした。

早稲田(新宿区)は緩やかながら隔年現象があり,2017年の応募者は1回が4%増,2回は6%増でした。難易度の変動はなさそうです。

(港区)は前年の応募者急増の反動で1回が5%減,2回は6%減です。1回は倍率も下がっています,2回は合格者が絞られ倍率が上がっています。

桐朋 1回 411→439(107%) 2.6→2.6倍
2回 672→701(104%) 2.5→2.1倍
本郷 1回 426→455(107%) 2.7→2.8倍
2回 1007→1085(108%) 1.9→2.0倍
3回 771→765(99%) 7.5→11.3倍
攻玉社 1回 412→367(89%) 1.9→1.8倍
2回 648→531(82%) 2.3→2.0倍
特撰 373→229(61%) 8.1→2.7倍

桐朋(国立市)は多摩地区の男子トップ校でリベラルな校風で知られる学校です。2016年入試より2回入試となり応募者が急増,難易度もアップしました。
2017年入試でも勢いが続いており応募者は1回が7%増,2回は4%増です。前年は予想以上に御三家など最難関校との併願者が多く繰り上げ合格を多数出しました。

2017年はそれを見越して合格者を1回132→157名,2回は202→263名と大幅に増やしたため,1回の倍率は変わりませんが2回は2.5→2.1倍と下がっています。合格最低点も320点満点で1回は204→204点で変わっていませんが,2回は221→208点とかなり下がっています。


本郷
本郷
本郷(豊島区)は2014年入試で2月1日参入を成功させ,東大合格実績も7→9→11名と着実に伸びその人気は全く衰えを見せません。2017年入試の応募者は1回が7%増,2回は8%増,3回は1%減でした。倍率は1回・2回ともわずかに上がっていますが,3回は合格者が66→42名と絞られたため7.5→11.3倍と急上昇し大激戦となっています。

攻玉社(品川区)は2016年入試では1回・2回・特選とも応募者が増えましたが,2017年入試では3回ともかなりの減少で倍率も低下しました。これは前年の応募者増への反動だけでなく,大学合格実績の低下傾向によるものでしょう。東大合格者は3年連続で21→21→21名(これは非常に珍しい)で悪くないのですが,国公立大合計は91→80→76名,早慶上智大は256→221→192名と全体的には低下傾向は否めません。

特選は国語・算数とも入試レベルが緩和している可能性があります。

暁星 387→342(88%) 2.4→2.3倍
学習院 1回 333→303(88%) 1.9→1.7倍
2回 416→393(94%) 2.8→2.5倍
世田谷学園 1次 189→212(112%) 2.0→2.1倍
2次 543→633(117%) 1.4→1.6倍
3次 427→462(108%) 2.1→3.0倍
城北 1回 313→331(106%) 2.3→2.4倍
2回 762→734(96%) 1.7→1.7倍
3回 403→331(82%) 5.9→5.0倍
巣鴨 Ⅰ期 251→227(90%) 1.9→1.7倍
Ⅱ期 519→458(88%) 2.1→2.1倍


世田谷学園
世田谷学園
世田谷学園(世田谷区)は2014年から連続4年間応募者が減りつづけましたが,2017年入試で3回の入試すべてで応募者が増加に転じました。1次12%増,2次17%増,3次8%増,総数では1159→1307名と13%増です。また受験者総数では780→900名で15%増です。倍率は3回とも上がっていますが特に3次は大きくアップし激戦になっています。

合格最低点は300点満点で1次181点,2次170点,3次176点でした。

巣鴨(豊島区)は応募者減が長く続きましたが,秋の模試ではⅠ期が増加傾向で久方ぶりにⅠ期の応募者が増えるのは確実と予想しましたが,意外なことに予想は見事にはずれⅠ期が10%減,Ⅱ期は12%減となりました。実受験者ではⅠ期が240→205名で15%減,Ⅱ期は371→307名で18%減です。なお応募者・受験者には帰国受験生を含んでいます。

東京都市大付 1回 1149→984(86%) 3.0→2.6倍
2回 618→440(71%) 8.9→4.2倍
3回 766→613(80%) 8.8→5.2倍
4回 979→764(78%) 8.9→4.2倍
グローバル 25→35(140%) 2.9→4.3倍
芝浦工大 1回 339→429(127%) 3.0→4.0倍
2回 400→495(124%) 3.5→5.3倍
3回 416→485(117%) 4.1→5.6倍
成城 1回 313→331(106%) 2.3→2.4倍
2回 1134→1042(92%) 3.0→3.0倍
3回 953→780(82%) 9.1→5.1倍
高輪 A 294→312(106%) 2.3→2.4倍
B 498→495(99%) 2.3→2.2倍
算数 332→311(94%) 2.9→2.8倍
C 438→466(106%) 2.6→2.9倍
獨協 1回 257→227(88%) 2.0→2.0倍
2回 463→408(88%) 1.8→1.8倍
3回 394→341(87%) 2.9→3.2倍

東京都市大付(世田谷区)は大学付属校ですが,ほとんどが他大学受験をしています。上記の表では各回ともⅠ類・Ⅱ類の合計です。2015年入試までは応募者が増え続けていましたが2016年,2017年と2年連続で相当に減少しています。帰国入試を除いた2015年から3年間の総応募者数は5230→3537→2836名です。これは応募者が増え続け難易度も上昇してチャレンジ層に敬遠されたのと,2016年の桐朋2回入試新設の影響を受けたためです。Ⅱ類→Ⅰ類のスライド合格は1回が213名,2回は50名,3回27名,4回38名,グローバル入試7名で合計335名でした。またⅠ類→Ⅱ類の逆スライド合格が合計87名出ています。なお帰国入試はA方式・B方式合計で応募者が223名,受験者210名,合格者156名で倍率は1.3倍でした。


芝浦工業大学
芝浦工業大学
芝浦工業大学(板橋区)は2017年3月に板橋区の現校地から江東区豊洲の新校舎へ移転します。また同時に校名変更され「芝浦工業大学附属中学高等学校」と「附属」の2文字が付くようになります。もとより理系教育を重視し「ものづくり」を大切にする学校でしたが,豊洲には芝浦工業大があり,高大連携による先端的な理工系教育が新たに始まります。また中学入学生は主に国公立大や難関私大などの他大学受験を目指すカリキュラム,高校入学生は芝浦工業大学進学を目指すカリキュラムとなります。なお2017年入試より高校からは女子の募集が始まりました。これだけの大改革ですから大きな注目を集め,すでに2016年入試で応募者が増加していましたが,2017年入試の応募者は1回が27%増,2回は24%増,3回は17%増で応募者合計では1155→1409名と22%増です。倍率も3回すべて上がっており激戦となっています。合格者数は抑え気味ですから難易度も上昇している可能性大です。また板橋から豊洲への移転によりすでに前年より受験生のエリアも変わってきていますから今年もさらにその傾向が続いているものと思われます。

次に併設大への進学者が多い大学付属の男子校4校を見てみます。

早大学院 376→407(108%) 2.6→**倍
立教池袋 1回 286→281(98%) 2.4→2.6倍
2回 184→181(98%) 6.7→6.0倍
明大中野 1回 753→882(117%) 2.3→3.1倍
2回 642→750(117%) 3.7→3.9倍
日大豊山 1回 253→297(117%) 1.5→2.0倍
2回 424→477(113%) 1.9→2.4倍
3回 377→412(109%) 1.7→2.6倍
4回 409→454(111%) 2.1→2.8倍

早稲田大学高等学院(練馬区)は2016年入試で応募者が408→376名と8%減だった反動か,2017年は376→407名と8%増でほぼ2年前と同数に回復しました。現時点で受験者数・合格者数データが未公表のため倍率は不明です。


明治大学付中野
明治大学付中野
明治大学付中野(中野区)は2016年から新中学棟・新高校棟での生活が始まっています。2017年入試では他の明大系2校(明大明治,明大中野八王子)と同様に好調な入試となり,1回・2回ともに応募者が17%増で倍率も上昇しています。

2.神奈川

栄光学園 636→713(112%) 2.3→2.7倍
聖光学院 1回 742→695(94%) 2.9→2.7倍
2回 857→777(91%) 6.0→5.3倍
浅野 1814→1699(94%) 2.5→2.3倍
慶應普通部 604→566(94%) 3.0→2.9倍


栄光学園
栄光学園
トップ3校ではなんといっても栄光学園(鎌倉市)の予想通りの応募者増が注目されます。東大合格者が45→67名と大きく回復し,この3月に新校舎が完成しますから人気が上がるのは当然ですが,応募者636→713名12%増は模試からの予想を上回る増加です。合格者を264→259名と5名減らしており倍率は2.3→2.7倍と上昇。難易度も上がっている可能性大です。

聖光学院(横浜市中区)の1回は栄光学園と入試日が共に2/2で入試レベルが近いため,応募者減は予想されたところです。応募者は742→695名と5%減,受験者は703→645名と8%減です。栄光学園の受験者が79名増で聖光学院1回が58名減です。倍率が2.9→2.7倍とやや下がっています。

浅野(横浜市神奈川区)は予想通り今春開校の横浜市立サイエンスフロンティア高附との競合で応募者が減少しました。入試日が同じ(2/3)で場所が近く競合するのは当然で,100名以上の減少もありうるとみていましたが,結果的には応募者の減が115名で減少率は6%でした。

慶應普通部(横浜市港北区)の応募者は2014年~2017年の4年間の推移を見ると,596→537→604→578名とはっきりと隔年現象があるようです。今年は減少の年で6%減でしたが,第一志望者が非常に多い学校なのでコアな受験層は安定していて難易度の変動はほとんどないでしょう。なお補欠候補が62名発表されましたが,そのうち何人繰り上げ合格となったかは非公表です。

サレジオ学院 A 396→395(100%) 2.2→2.2
B 508→514(101%) 3.6→3.7
逗子開成 1次 575→590(103%) 2.3→2.4倍
2次 399→429(108%) 4.0→4.8倍
3次 400→450(113%) 3.8→4.7倍
鎌倉学園 算数 255→305(120%) 3.2→3.0倍
1回 494→467(95%) 3.1→2.8倍
2回 395→374(95%) 3.6→3.2倍
3回 274→245(89%) 3.9→4.2倍
藤嶺藤沢 1回 85→67(79%) 1.8→1.5倍
2回 192→147(77%) 1.7→1.4倍
3回 190→134(71%) 1.7→1.1倍
4回 128→96(75%) 1.6→2.0倍
5回 134→101(75%) 2.2→1.3倍
横浜 1回 37→35(95%) 1.2→1.6倍
2回 192→147(77%) 1.7→1.4倍
適性 27→22(81%) 1.2→1.5倍
3回 **→134(―) **→1.6倍(新設)
4回 29→24(83%) 1.2→1.2倍
5回 23→20(65%) 2.2→2.7倍


逗子開成
逗子開成
逗子開成(逗子市)は2016年入試で3回の入試すべてで応募者を大きく減らした反動か2017年入試では1次3%増,2次8%増,3次13%増とすべての入試回で応募者が増えており,応募者総数では1374→1469名で7%増です。さらに実受験者では1次2%増,2次10%増,3次17%増で受験者総数では1251→1357名で8%増です。倍率も上がっており特に2次と3次は大きく上昇しています。

鎌倉学園(鎌倉市)の応募者は算数入試が20%増ですが他の3回はやや減っています。算数入試は2/1午後なので栄光学園,聖光学院などのトップ校からライバル逗子開成などとの併願者が受験していますが,高学力層が多かったためか受験者が250→301名と51名増に対し合格者を78→100名と22名も増やしたため倍率は3.2→3.0倍に下がっています。

(終わり)

[次回予告] 「2017年中学入試速報第4弾!―― 東京・神奈川の私立女子中入試(1)――」

次回は東京・神奈川の女子中のうち上位校について入試速報をお伝えします。

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