コラム「そうだったのか!中学入試」
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第101話「2017年中学入試予想 第2弾 9月公開模試から予想する入試動向(2)」

2016年12月8日

今回は前回の東京の私立中学に続き神奈川、埼玉、千葉の私立中学の2017年入試を9月の大手公開模試の志望状況から予想します。なお大手公開模試4社の受験者総数は43,495名で前年比マイナス1.0%と微減でした。

1.神奈川

(1)男子校

栄光学園 105→99%
聖光学院 1回 96→92%
2回 88→91%
浅野 104→93%
慶應普通部 102→93%


栄光学園
栄光学園
栄光学園(鎌倉市)は2017年に創立70周年を迎え70周年記念事業の新校舎が3月に完成し,中1は最初から新校舎での生活になります。新校舎は広大な敷地を生かして現代の学校建築には珍しい2階建てで,1回が鉄筋コンクリート,2回は木造という斬新なものです。模試志望者は7月の5%増から9月に入って1%減ですが,大学合格実績の回復(東大45→57名など)と新校舎人気で今後増えていく可能性が大きいでしょう。

聖光学院1回(横浜市中区)は7月から9月で志望者が4%減から8%減となり減少幅が大きくなっているのは気になるところです。

浅野(横浜市神奈川区)は9月に入り志望者が4%増から7%減と大きく減っています。2/3の入試日程で他の私立有力男子校がないため全県から上位層が集まっていましが,2017年4月に開校する横浜市立横浜サイエンスフロンティア高校附中(YSFJH)とは入試日が重なり明らかに競合していて,YSFJHが模試で志望者を集めるようになり影響を受けているものと思われます。

慶應普通部(横浜市港北区)は今春入試で応募者が10%減でしたから、7月から9月にかけて模試の志望者が大きく減っています。なお2015年の2月に新校舎が完成しています。
サレジオ学院 A 117→108%
B 102→105%
逗子開成 1次 99→104%
2次 101→106%
3次 113→114%
鎌倉学園 1回 92→99%
2回 106→105%
3回 98→92%
算数 92→108%

サレジオ学院(横浜市都筑区)は前年入試で応募者がAで8%増,Bは5%増でしたが今年もA・Bともに増加傾向が続いています。

逗子開成(逗子市)は東大合格者が2→10名と大きく増えて人気が上がっているようです。9月の模試志望者は1次・2次・3次とも増えています。

鎌倉学園(鎌倉市)は模試の算数1科目入試の志望者が7月から9月にかけて大きく増加しています。算数1科目入試は栄光学園や聖光学院などのトップレベルの受験生が多く併願している入試です。

(2)女子校

フェリス女学院 100→89%
横浜雙葉 99→96%
横浜共立学園 A 110→110%
B 109→114%

フェリス女学院(横浜市中区)は横浜山手の丘にある明治3年(1870年)に創立された日本最古のプロテスタント系ミッション校です(女子学院と同じ年)。以前の校舎を思わせる瀟洒な新校舎が昨年の12月に完成し,大学合格実績も東大8→14名,京大2→5名,一橋大7→10名,北大0→3名,東北大1→2名,早慶上智大122→175名と大きく回復しました。しかし7月には前年比±0%だった模試志望者が,どうしたわけか9月に入って11%減と相当な落ち込みです。

横浜共立学園
横浜共立学園
横浜共立学園(横浜市中区)もフェリス女学院創立の翌年(1871年)に開校したプロテスタントミッション校です。現在高校新校舎等を建設中です。模試志望者は7月にAが10%増,Bは14%増でしたが,9月ではAが10%増を維持し,Bはさらに増えて14%増と増加基調が見て取れます。10月以降の模試でBが同一日程のYSFJHとの競合がどのようになるか注目されます。

山手3校につぐレベルの以下の3校は山手3校との併願者の多い学校です。いずれも7月から9月にかけて模試志望者の前年比を下げています。ただしこの3校については10月以降にまだ変動する可能性があり,もう少し様子を見ていく必要があるでしょう。

鎌倉女学院 1回 105→92%
2回 120→97%
湘南白百合学園 111→97%
洗足学園 1回 97→91%
2回 94→90%
3回 93→88%

次に中堅レベルの5校について見て見ます。

日本女子大附 1回 102→96%
2回 96→104%
青学横浜英和 A 180→121%
B 146→108%
C 123→116%
カリタス女子 1回 87→93%
2回 86→82%
3回 86→86%
清泉女学院 1期 121→86%
2期 125→222名 2/1PM新設
3期 98→81%
聖園女学院 1次 115→85%
2次 77→60%
3次 119→115%
4次 111→102%

横浜英和女学院(横浜市南区)は青山学院大学の「系属校」となることが発表されて人気急上昇し2016年入試で応募総数が591→1,599名と激増する神奈川の女子校で最大の注目校になりました。2016年4月1日には学校名も「青山学院横浜英和中学高等学校」と変わり,さらに2018年4月(現小5が受験する年)には共学化が予定されています。2017年入試では2/1の午後入試が廃止され3回入試になります。模試の志望者は7月までは前年の勢いが続いていましたが9月に入って相当に減ってきています。今春入試での急激な難化で合格基準が上がって敬遠されているためでしょう。

カリタス女子(川崎市多摩区)は2017年入試で2/2PMに「読解・論述」「算数」「英語または理科」による新3科入試を新設しますが,まだ志望者が少ないので表中では割愛しています。

清泉女学院
清泉女学院
清泉女学院(鎌倉市)は2/1に午後入試を新設し3回入試になります。新設の2期はグローバル入試(英語と英語面接)と2科入試(国語・算数)との選択です。模試志望者のデータでは前年比がないため志望者の人数で見ると7月の125名から9月には222名と大きく増えています。初の午後入試導入で注目度が高くなっているようで、聖園女学院2次など周辺の学校への影響も大きそうです。

3.共学校

まず大学付属校から見ていきます。

慶應湘南藤沢 M 95→84%
F 110→103%
中央大学横浜 1回 M 106→97%
F 106→92%
2回 M 104→89%
F 109→89%
法政大学第二 1回 M 92→96%
F 135→116%
2回 M 104→102%
F 140→141%
日本大学 A1 M 95→90%
F 98→85%
A2 M *→125%
F *→145%
B M 61→75%
F 61→72%
C M 87→87%
F 74→69%
日本大学藤沢 1回 M 85→90%
F 115→99%
2回 M 80→98%
F 120→88%

慶應湘南藤沢(藤沢市)の2015年入試の応募者(帰国を除く)は男子21%減、女子14%減と大幅な減少でしたが2016年入試では男子が31%増,女子は15%増と大きく回復しました。しかし男子は模試志望者が7月から9月で減少が大きくなっていて,隔年現象が続きそうな気配がはっきりしてきました。

2012年に共学化した中央大学附横浜(横浜市都筑区)は一時付属校としての特色を強調していましたが最近はまた進学色が強くなってきています。今春の法政大学第二の共学化の影響は当然女子には相当にあったようですが,男子はほとんど前年並みでした。9月模試の志望者から見ると男女ともに前年比がマイナスとなっており,共学化当初のフィーバーぶりはだいぶん落ち着いてきたようです。

法政大学第二(川崎市中原区)は今春新校舎が完成と同時に共学化しました。男子150名、女子60名と男女別の定員が設定されています。共学2年目で女子の模試志望者は増えていますが9月に入ってやや落ち着いて来ています。男子はほぼ前年並みになりそうです。

日本大学(横浜市港北区)は2016年より中学にコース制を導入し、グローバルリーダーコース(GLコース)2クラスとN.スタンダードコース3クラスを新設しました。入試ではレベルアップのために総定員を240名から200名に減員し,2/2午後に加えて2/1に定員40名で午後入試(A2)を新設し4回入試となりました。その結果2016年入試では新設のA2で804名の応募者を集め他の回の応募者も急増し難易度が上昇しました。9月模試の志望者はA2がさらに増えそうですが,他の3回は急激な難化で敬遠されすべて減少。(大きな要項変更の公表が遅かったため前年の7月模試に反映されていないので前年比を*印にしてあります)

次に進学校系の学校を見ていきます。

山手学院 A M 99→108%
F 101→118%
B M 132→120%
F 116→108%
C M 94→119%
F 169→140%
神奈川大学附 A M 116→110%
F 125→104%
B M 85→94%
F 97→106%
C M 101→106%
F 99→102%
桐光学園 1回 M 75→92%
F 165→142%
2回 M 77→87%
F 126→128%
3回A M 90→94%
F 92→104%
森村学園 1回 M 83→82%
F 127→124%
2回 M 120→120%
F 189→146%
3回 M 153→123%
F 116→116%

山手学院
山手学院
山手学院(横浜市栄区)は今春の大学合格実績が,東大は1名で変わりませんが国公立大合計が60→83名,早慶上智大は178→266名と大きく伸びて過去最高の実績となりました。そのため模試の志望者数は男女ともすべての回で増えています。(2/6の後期はデータを割愛しています)

神奈川大学附(横浜市緑区)はほとんどが他大学受験です。今春の大学合格実績も前年に続いて好調で、東大は4→1名と減りましたが国公立大合計は58→68名、早慶上理大143→156名でした。(現浪含む,卒業生199名)。9月模試の志望者はA・B・Cの3回の入試のうちBの男子以外は増加しています。Bの男子の減少は入試日が2/3で同日の来春開校のYSFHとの競合によるものでしょうか。

桐光学園(川崎市麻生区)は模試志望者の動向から見て,男子減少,女子増加という傾向がはっきり出ています。このままいけば男子は2年連続の応募者減となり難易度の低下も予想されます。なお3回Bが2/1→2/4に変更となり,英語資格入試のほかに一芸入試ともいえるTalent and motivation入試(各種競技会,コンテストや資格取得などで努力し入学後さらに伸ばしたい者が対象)が新設されますが,志望者数が少ないので表では割愛しています。

森村学園(横浜市緑区)は今春の大学合格実績が大きく躍進して,国公立大が29→33名,早慶上理大は78→103名,GMARCH大は154→196名と大幅に増えています。もちろんいずれも過去最高です。そのため模試の志望者は1回の男子以外すべて大きく増えています。このままいけば各回とも難化の可能性が高そうです。

2.千葉

東京・神奈川の入試は2月1日が解禁日で、千葉・埼玉の中学は1月入試です。そのため千葉・埼玉の私立中学には東京・神奈川の受験生が大量に「試し受験」に来るので、定員をはるかに超えた合格者を出します。なお2月入試の応募者数は1月入試と東京入試の結果によって大きく変動するため模試データのコメントは割愛します。

まずトップ3校から見ていきます。

渋谷教育学園幕張 1回 MF 99→101%
2回 MF 108→95%
市川 1回 M 99→94%
F 90→85%
2回 M 89→91%
F 88→113%
東邦大東邦 前期 MF 93→98%
後期 MF 81→93%

渋谷教育学園幕張(千葉市美浜区)は7月、9月の模試志望者を見る限り前年並みの入試状況になりそうです。

市川(市川市)は1回で従来の4科入試の一般に加えて,国語・算数と英語A(英検2級程度)と英語B(英語による作文)の英語選択入試になります。(国語・算数は同一問題)模試の志望者では4科と英語選択の区別がないのでどのぐらいの英語選択志望者がいるのかわかりません。導入初年度なので大人数にはならないでしょうが,首都圏で英語入試を導入する学校が増える中で最も高いレベルの学校ですから注目していく必要があります。


国学院久我山東邦大東邦
東邦大東邦
東邦大東邦(習志野市)は表中にはありませんが12/1に30名の定員で推薦入試を新設しています。すでに出願が締め切られ638名の応募が確定,予想通り応募倍率が20.27倍という高倍率になっています。2016年入試の前期応募者は2,311名でしたから,推薦合格者が30名程度なら前期応募者が減るとしてもわずかなものでしょう。

次にトップ3校に続く学校を見ていきます。

昭和学院秀英 1回 M 98→99%
F 103→96%
2回 M 79→66%
F 103→97%
芝浦工大柏 1回 M 113→99%
F 93→99%
2回 M 115→105%
F 106→79%
専修大松戸 1回 M 102→100%
F 114→119%
2回 M 108→93%
F 117→116%
麗澤 1回 M 88→81%
F 89→99%
2回 M 87→72%
F 149→129%

昭和学院秀英(千葉市美浜区)の表中にはありませんが12/1の1回は第一志望入試です。すでに出願が締め切られていますが,予想通り新設の東邦大学東邦の推薦入試と競合し,男子が211→161名で50名減,女子は274→234名で40名減とどちらも大幅な減少となっています。模試の志望者から見て2回は前年並み,3回は男子がかなり減りそうです。

専修大松戸(松戸市)は併設の専修大への進学者はほぼ1割とほとんどは他大学進学です。模試の志望動向からみて女子はかなり増えそうです。(2/3の3回は割愛)

3.埼玉

立教新座 1回 93→92%
浦和明の星 1回 96→90%
淑徳与野 1回 113→104%

立教新座(新座市)は2016年入試で1回の応募者が21%増と大きく増えました。それに対する反動でしょうか1回は7月,9月の模試志望者が7%減,8%減ですから減るのは間違いなさそうです。(2/2の2回は割愛)

浦和明の星女子(さいたま市緑区)は県内で唯一のカトリックミッションの女子校で難関校との併願者の多い学校です。2016年入試で1回・2回とも大幅に応募者が増加した反動か1回の模試志望者は1割程度減って2015年並みの応募者になりそうです。(2/4の2回は割愛)

淑徳与野
淑徳与野
淑徳与野(さいたま市中央区)は2016年入試で1回27%,2回28%と大幅に応募者が増加しました。1回の模試志望者は7月の13%増から9月は4%増と増加の幅は小さくなりましたが,このままいけば2年連続の増加となりそうです。

開智 1回 M 116→128%
F 141→154%
先端A M 106→99%
F 143→118%
2回 M 85→87%
F 125→106%
先端B M 91→104%
F 108→112%
栄東 A M 111→115%
F 106→111%
東大Ⅰ M 96→95%
F 78→83%
B M 97→98%
F 98→109%
東大Ⅱ M 101→124%
F 114→98%

開智
開智
開智(さいたま市岩槻区)は東大合格者が10→11→17名、京大合格者も2→1→4名と伸びています。2016年入試では入試日の変更で1回が栄東の難関大Aと重複し応募者減でしたが,9月模試の志望者は男子28%,女子54%と大幅増です。逆に先端Aは栄東の東大Ⅰとの重複がはずれ大幅増となりましたが,9月模試の志望者は男子が前年並み,女子はさらに増えて18%増です。よく見ると4回の入試すべてで女子の増加が大きくなっています。

栄東(さいたま市見沼区)は2014年・2015年入試で応募総数が1万名を超える中学入試では例を見ない大規模入試となりましたが,2016年入試では応募総数が1万名は超えていますが,一転して5回の入試すべてで応募者が減りました。Aは前年の大幅減(男子18%減,女子10%減)の反動か男女とも10%以上の増加ですが,東大Ⅰは男女とも,Bは男子,東大Ⅱは女子が前年を下回っています。

(2/2午後の東大Ⅲは割愛)

(おわり)

[次回予告] 「2017年中学入試予想 第3弾 10月公開模試から予想する入試動向」

10月は最終的に志望校が固まってくる時期です。主要校についてはほぼ確定的な状況がお伝えできると思います。

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